【インタビュー企画】〜寿 須藤製麺工場 後編〜 | たるビートのラーメンblog from 旭川

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司会のたるビートです。
@旭川市

たるビート飲食店インタビュー企画を略した『たるインタ』!
第22回目後編スタートです!


早速ですがご覧ください! 


5.使用している小麦について教えて下さい


『小麦について』

当社はメインで日本製粉の小麦を使用しております。

ですが、お客様のオーダーに合わせて小麦を調整しており、北海道産小麦は主に江別製粉を使用しています。

小麦粉の品種は面白くて、銘柄が同じでも産地によって違いますし、製粉屋によって小麦の挽き方が違うので例えば、製粉工場4社が出している(春ゆたか)という小麦を使用し、同じ加水で製麺すると、全く別物になります。

外国産が悪いとは全く思いません。

どのような麺にしたいかで道麦と外麦を合わせますし、外麦だけでも当初では色々作っています。

特徴としては

外国産は、強いけど風味弱い

道産は、弱いけど風味強い

といった感じでしょうか!

 

T🎤

なるほど!!

産地によって、製粉工場によって異なるとわ💦

 


6.使用している水、塩、冠水について教えて下さい

『塩・冠水』

これは正直なところ非公開でお願いします。

ただ、北海道産小麦には「沖縄産ぬちまーす」を使用しています。

出来上がりの滑らかさが違います。

冠水で4種類、塩で3種類使い分けているとだけお伝えします。

 

7.ご自身はラーメン作りを行いますか?

作る事は大好きです。

ただ納得する程の満足感を得られた事がないので勉強中ですね。

今は有名店の方が8割程度マル秘レシピを開示している書籍が沢山あるので買い漁って、読破しています。

スープ作りは、時間がある時にしか出来ないので余り出来ませんね(◞‸◟)

今は旭川に居る時間が長いですが、コロナ前までは、週に2日程しか家に居ない生活を数年間していました💧

 

T🎤

ご自身で作った麺をどの様なスープに合わせるのかなぁと思いまして😊


S

自分が美味しいと思った店があれば、そこの真似をするのですが…そう甘くないですよね。

餅は餅屋に任せた方が良いです!

ただ、自分の好みがありますので、仮に自分が店を出した時、どのような一杯を提供するかを、いつも妄想しています。

ですが、僕は街の中華そばも好きですし、シャレオツな淡麗系も好きなので

妄想であっても、軸がブレブレなのです💧

 


8.ラーメン以外の麺の製造について


当社は、ラーメン・うどん・蕎麦です。

そして、今パスタを製造するか検討しています。

 

T🎤

あ、パスタそうでしたね🍝インスタチェックしていました。

あれ美味しそうですソースは何で仕上げたのですか?


S

ソースはグレイビーソースをクックパッドを見て作りました(笑)

 

蕎麦用50kgミキサー

9.ここ最近影響を受けた事柄はございますか?

最近といいますか、僕は普段から意識して店主やスタッフと話をしています。

その中で、店主の商品に対す思い・お客様への姿勢・スタッフへの接し方をやらしい位見ています。

食材と同じでブランドついた物が、必ずしも正解ではないと思っていて、人も食材もどう扱うのかが大切と思っていますので毎日誰かに影響されています!

 

10.個人的な麺の好みについて教えて下さい

 

これは難しい質問ですね。

結局のところ、麺とスープのバランスが重要なので

多加水麺が、好きか嫌いか低加水麺が、好きか嫌いかは無いですね。

 

個人的に多加水麺は、あくまでも食感を楽しむ物で

小麦を味わう物ではないと思っています。

 

多加水麺は加水40%45%

低加水麺は冠水26%30%とされていますが

どの小麦を使っても美味しいのは32%36%だと、あくまでも僕は思っています。

 

11.初めて麺を卸された時の印象を覚えていますか?

鮮明に覚えています。

僕が営業に出た当初、市内にあります「味楽屋」さんというタレメーカーの会長とスタートしました。

その会長は 業界では有名なやり手でいつも僕は営業先で一言も発する事なくその方の後ろにいました。

ほぼ毎日2年半寝食を共にし、恐らく1000件ほど側で勉強させて頂きました。

会長から「もう教える事は全て教えた、一人で頑張ってみろ」と言われ一人デビューをしました。

一人で営業に出始めたころ、中々勇気が持てず、お店を尋ねられませんでした。

来る日も来る日も国道12号線を行ったり来たりそんな毎日の中で「このお店はいつも駐車場一杯車が停まっててすごい店だなぁ」と思ってたんです。ここと取引出来たら凄いんだろなぁと

思う日々が続いていました。

 

そんな時に会長が話していた「しらかば茶屋」さんの事を思い出し、勇気を出して営業しに行きました。

けど門前払い…それでも通い続け一年ほど経過したある日、お店の大女将に「私は開店してから一度も取引業者を変えた事が無い。でもアンタの情熱に負けた。一部だけでも良いなら取引してあげるから、アンタがウチに合うと自信が持てる麺を持ってきなさい」と言われ、その場で恥ずかしげも無く大泣きしました^^;

その時、大女将から「その気持ちを忘れるな!その為にも毎月集金に来てその都度初心に戻りなさい」と言われ今に至ります。

僕の原点です。いや、アナザースカイです笑

 

T🎤

素敵なお話です

美唄のしらかば茶屋さんにその様なストーリーがあったとわ!

鶏めし&ラーメンで懸案店

味楽屋さん初めて聞きました👀寝食を共にする営業活動もスゴイですね💦

 

S

共に過ごしている時は

地獄でした…💧

 

T🎤

昭和63年創業とありましたが、因みに旭川市を代表するタレメーカーなのでしょうか?


S

元々は須藤製麺の社員で、と同時に味楽屋を創業し2足のわらじでした。

ですが、須藤に仁義を通しまずは須藤の為に!と尽力してくれた方です。

当時とは 状況が変わりましたが 道内のイートインがある道の駅や温泉宿泊施設・ドライブイン等ほぼ その方が契約した須藤の取引先でした。

創業しても25年須藤に力を貸してくれた方です。

 

12.可能であれば麺を卸しているお店を教えて下さい(ラーメン店以外も)

これは相当数あるので難しいです💦

全道だけでも 600件位ありますので💧

申し訳ありません^^;

ラーメン屋さん以外では

病院やホテル等で食事を提供する会社さんだけでも相当な数になります💧

余談ですが新年の御挨拶廻りをぶっ通しで走ったとしても約3週間掛かります^^;

 

13.直営店はなの花を含め何店舗あるのでしょうか?




直営店は「なの花」一店舗のみです。

弊社社長の奥さんは緑町にあります「めん丸」を経営しています。

直営店ぽいって感じです笑

 

T🎤

なの花さんのお店のコンセプトなどを伺ってもよろしかったでしょうか?


S

なの花は 安い・旨い・腹いっぱいですね。

今はなき西武デパートが創業時にできた店で 

その当時から 特に学生焼そばが売りで 40歳以上の旭川市民は ほぼ食べた事があるのでは?と思うほど人気でした。

今は旭川駅内にありますが、今も安価で提供しています。

 なの花過去記事


14.今後チャレンジしてみたいことはどの様な事ですか?

今後のチャンレジは引き続き、美味しい麺・綺麗な麺作りを、もっとブラッシュアップさせ、いつか自身プロデュースのラーメンを提供したいですね!

 


15.趣味、または休日の過ごし方は?

休日は、試作品を作っているか、全く仕事を忘れ映画を観たり温泉に行く事が多いですね。

 

16.たるビートとコラボするならどの様な事をしてみたいですか?

たるビートさんが、

麺・スープ・具材(チャーシュー等)をそれぞれのパートに分けた店主達と一杯のラーメンを作ったのを食べてみたいですね!

 

T🎤

とても面白そうな企画ですね😊

スペシャルコラボですね💫

S

完全なる独断と偏見のラーメン!!

それぞれスペシャリストで作り上げる一杯!!

T🎤

須藤さんの麺を使用したコラボで、その他のパートはラーメン店といった内容ですね

S

そうです!

普段弊社の麺を知らない方にも知って頂きたいですしね。

たるビートさんがそれぞれのパートの方に「お題」を出して、そのお題をイメージして作り一杯のラーメンにする。当日まで誰も分からない未知なる一品ていうのも面白いですね

「せーの!」で出す。みたいな

T🎤

責任重大笑笑

S

それぞれがプレッシャー掛かる訳です。

だから面白いと思います!

これをクリア出来ればプロですね(笑)

T🎤

○○店=トッピング、味変

〇〇店=スープ、仕上げ油

〇〇店=〆の〇〇

と言ったイメージですかね(笑)

S

そうですね!

いざ作ってみたら全然ダメだった…

ていうのも有りかと!

シーズン2.3.4続くみたいな。

ノーマークな店主が意外な活躍を魅せる!

みたいな

店主って 以外と自店では出せないけどやってみたい事とか有ると思うんですよね!

表に出てない引出しをたるビートさんが出す!

T🎤

なるほど😊

ノーマークな店主として配膳担当で「龍宝」の店主にオファーします笑笑

S

(笑)それ最高です!

妄想が広がってきました^^;

今なら(卒業)をテーマに!

とか

(夏に海辺で食べるラーメン)とか

たるビートさんなら色んなお題が出せそうです!

T🎤

僕も妄想が止まりません笑笑


話は永遠と続いていきます笑笑


あとがき
最近旭川で珍しい麺に良く出会う。らーめんよつ葉のパッツン系の中細ストレート麺、ラーメンまよさわの台湾まぜそばの極太麺、麺処ajitoのまぜそばの極太麺、そして純麺食堂で提供される数えきれない麺の種類。
その先には須藤製麺工場の存在があった。
勿論老舗店にも卸しており、旭川ラーメンを支える製麺会社だ。
須藤さんのチャレンジ精神が、製麺愛が、製麺ismが旭川のラーメンシーンを変えて来ているのは間違いない。
これから更に多ジャンル化される旭川のラーメンシーンの鍵を握る一つの製麺会社として、現在須藤製麺工場はその中心にいる。

一句

オフレコも
交えながら
歴史知る

ダイレクト川柳