ドクター中松遊説隊2 | 新編 太郎日記・わが家の郵政解散

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トトさまが巻き込まれた郵政新党騒ぎ内幕の因縁をぼくの誕生から

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 ドクターの福岡第一声は、西日本有数の繁華街天神街頭でした。
 『福岡の皆さま!ドクター中松、発明で日本を変えようと、本日は九州をたづね、ここ福岡の街頭をお借りして、話題のフライングシューズ・ピョン ピョンこそ履いてはおりませんが皆さまに、その熱い思いを聞いて頂こうと参りました!それでは、ドクター!九州での第一声宜しくお願い致します。』
 その時の街頭カーでの父さまのアナウンスと言えば、キャバレーの司会かと思うような軽快さでした。この日の父さまは、100%ドクター 中松おじいさまと楽しんでやろうと気持ちがありありと伝わって来る様子でした。
 第一声を終えると父さまは、ドクターを日本一ニの床面積を誇る、天神地下街へ案内しました。白手袋に発明で日本を変える!ドクター中松と書かれた襷に山高帽姿のドクターが背筋を伸ばして、少々角張ったロボットのような動きで歩くと目立つ目立つ。よって来て握手を求める人、写真を撮る人、一緒に写真を撮ってくれと頼む人。人だかりになって大変でした。
 福岡三越のライオン広場では~福岡の三越もライオンが入り口の顔です~缶コーヒーBossのキャンペーン特設会場があったのですが、ドクターはキャンペーンガールが配る缶コーヒーを両手に取って振りかざし、飛び入りでキャンペーンを盛り上げてらっしやいました。
 そのお隣には、ソラリアと云う大変大きなショッピングモールがあるのですが、その一階の吹き抜け広場~ソラリア広場と言いますが~では特設ステージを作って、NTTドコモがボディコンスーツのお姉さまたち7~8人を使って携帯電話のキャンペーンを行っていました。ドクターは、ステージの司会がしゃべっているのもお構いなく、特設ステージの前を横切りながら、ステージの上のキャンペーンガール達の手をとって握手をしながら、客席を振りかえり『ドクター中松です。』と盛んに挨拶をしていました。呆れたビルの管理会社の若い人が『困ります。』とドクターへつめよりましたが、ドクターは『歩いているんだけれど、ここ歩いてはいけないビルなの?』と静かに言ってそのビルを出ました。
 父さまは、この間ドクターの少し先を歩き、誘導したのですがこういった施設で、勝手にパホーマンスを行う場合、何処までがお許され、許されなくてもお目こぼしぎりぎりの範囲がどの辺までかと云うのを肌で感じ取る感性を持っています。それは触覚といっても良いものですが、この時はそんな父さまの感性が充分に発揮されました。

 ドクターの帰りの飛行機は福岡空港を午後6時だったようですが、午後4時を回り最後に、父さまは自分が生まれ育った博多・櫛田神社の門前町・上川端商店街へとドクターを案内しました。上川端商店街は博多で一番古い商店街で博多の顔といえる町です。居並ぶお店は何処も父さまが知ったお店。印鑑屋でプロ漫画家の同級生がカメラを提げて『キヨちん、(父さまの小中学校の同級生のニックネームは××ちんが基本形です。)一緒に写真を撮っちやりー』と店から出て来たり、顔なじみのおじさんがサインもらってと色紙を持ってきたり、御茶屋のおばさんが『進ちゃん知り合いね、テレビに出る人ば知っとちやネー』などといいながらドクターと握手をしてもらったりしていました。
こうしてドクターの福岡遊説はアットホームな雰囲気で終わりました。

 そして、矢張り最後のお勤めは、ドクターを飛行機で東京へ送りだす前に、福岡空港でご挨拶をビデオに収録することでした。
『本日はドクターの遊説のお手伝いができて大変光栄でした。ご健闘をお祈り申し上げております。』と型通りの挨拶の言葉を述べ、深々とカメラに向かって頭をさげました。