12月10日 綾里漁港

思えば始まりはここだった。その時、僕はいなかったけど、どんなに
ひどい状況だったか何度も聞いた。気がついたら3ヶ月ぶり。
あちこちに見えているんだ、ケータイからの声にまだまだだなーと確信
します。片付けたつもりでも、時間がたてば、出てくる流れてくる。
明日行きます、なので行ってきました綾里漁港。久しぶりの港は、風無し
波無しのダイビング日和。週末を使って来てくれた、ダイバー矢北さん、
チーム小西さん、陸上隊で大場さんと田中さん、ゆーじさんも駆けつけて、
調査しつつ作業開始です。


事前に聞いていたのは、ロープ、網の塊、養殖で使う水槽、とか。3チーム
に分けて調査。早速見つけるけど、人力では不可能そう。目印つけて、
後から重機で上げてもらいます。岸壁沿いに張り付くように漁網がいくつも。
漂ったら危ないものが、まだまだあります。


養殖ワカメを茹でる窯が海底に。目印付けて後日引き上げ。
引き上げられた茹でたワカメの脱水機。の一部。ステンレス製。
まだ使える。何個も引き上げたけど、まだありますね。



午後には満潮。足首まで水没する場所も。
小学校の机とか上がると、ちょっと切ない。
上げるのは、誰かが使ってた物。誰かの持ち物。
この名前の船もあったんだろう。




もう上がろうかと行っていたとき、ダイバー矢北さんが浮上してきて、
車があったよ、水深3m、岸から７メートルくらい。船から、岸から
見えてもおかしくないのに、泥をかぶったトヨタが沈んでいました。
まだこんな大物が残っているとは。細かいものはどれだけあるやら。
何事もなくても、定期的に調査はしていかないといけないと痛感し
ました。

大船渡に設置された大きなツリー。興味深げに見上げるのは他県
ナンバーの車。地元のみなさん見てますか？


復旧進む大船渡の街。仮設商店街、仮設飲食店街。営業再開したホテル。
人工的ではない、人の生きる光が少しずつだけど戻ってきています。