殺しの烙印(日活、1967年) | 他力本願映画見たよ日記のブログ

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 2月6日神保町シアターにて「殺しの烙印」(日活、1967年)を観る。鈴木清順監督。具流八郎脚本。宍戸錠、南原宏治、真理アンヌ、小川万里子ほか。
 うとうとしてしまい、よくわからなかった。たぶん全体が見えても説明しにくい映画だ。白黒だけど映像にこだわりがあり、影を多用して、ある種の何か(?)を演出している。何かとは何か。鈴木清順監督にとっては何でもいいのだろう。感性のまま観ればいいし感じればいい。また、この映画には人々が登場しない。これは終了後のトークショー(具流八郎の1人である岡田裕氏×チーフ助監督の葛生雅美氏×映画評論家の磯田勉氏)では清順監督が嫌う情緒を除くためという解説があった。
 物語は殺し屋のランクキングNo.3の花田五郎(宍戸錠)がNo.1になろうとする物語。ある人物を護送するが、途中No.2と4をやっつける。正体不明の殺し屋No.1は強い。セックス描写が乾いていて1967年に作られものとは思えないほどモダンで感情移入を拒否される。鳥の死骸や無数の蝶がいつの間にか画面に出てきている。五郎はご飯の炊けるときの匂いが好きで、ホテルに行ってご飯を注文し、釜を抱く。ハードボイルドなのだ。
 脚本の具流八郎とは、大和屋竺、田中陽造、曽根中生、岡田裕ら八人の脚本家集団。トークショーもたのしかった。
 4つ星、切なさ度1.5点