おすすめの子育て本 ①~『育てたように子は育つ』 | 可能性の種まきをしよう!-親子で輝く知恵袋

可能性の種まきをしよう!-親子で輝く知恵袋

子育てとは、子供の心の大地にたくさんの種をまくこと。
そして、どの種の芽が出て、どんな花を咲かせるか、楽しみに待つこと。
さらに、どのような花であろうと、わが子が咲かせる花に惚れ込み、愛すること。

前々回の記事に関連して・・・(⇒ものの見方のチューニング
子供に愛情を伝え、子供の心のコップに自信の水を入れるためにコンプリメントをかけるわけですが、その時大切なのは、親がどんなものの見方や考え方をしているか、ということです。
親の持つ価値観がコンプリメントにも反映してくるからですひらめき電球

私の場合、プロフィールや過去の記事でも何回か触れたと思いますが、
「優秀な子」「何でもできる子」・・・つまり「できる」ということに価値を置いていたと思います汗


トレーニングを受ける中でそのことに気づき、修正しようとしてきましたが、
これは私自身の育てられ方や、これまで生きてきた価値観、また職業柄というのもあって、
私の中に強く根を下ろしていると感じますしょぼん
(子育てをするまで、自分がそんな価値観を持っていることに気づいていませんでした。子育てとは、自分に向き合うことでもあるんだなとつくづく思います。)


昔に比べるとかなり変わってきたとは思いますが、それでも折に触れて、この価値観が顔を出すことがありますガーン


人それぞれ、今まで生きてきた中で築いてきた価値観は、そう簡単に変えることはできないのではないでしょうか。そこには精進が必要なのだと思います台風


この間違った価値観が出てしまった時に、チューニングのために読むのが、こちらの本です。↓

育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫)/小学館

¥607
Amazon.co.jp


これは、相田みつをさんの子育てに関する詩に、精神科医の佐々木正美先生が文章を書かれた、とても素敵な本ですチューリップ黄チューリップ赤


どのページを読んでも、お二人に共通した価値観である、

無欲であること(親の理想や価値化観をおしつけないということ)

自発性や創造性を育てることの大切さ

干渉しすぎない(黙って見守る)という姿勢

命を育む豊かな感性


などがあふれていて、心癒されるとともに、ハッとして軌道修正ができる、
そんな本です星


佐々木先生は、精神科医として多くの心病む青少年を見てきておられます。

例えば、

不潔恐怖症や強迫神経症に悩む子、

親に対してひどい暴力をふるう若者、

不登校児、

勉強はできるが、遊びができない、友人が作れない子、

心因性の全身の痛みに苦しむ子、

拒食症児・・・などしょぼん


その多くが、親の理想や価値観を押しつけられ、
母親の過剰な干渉を受け、
自分がやりたいことではなく、やらねばならないことをさせられて来た結果、
明確な人生の目標が持てずに苦しんでいるのです。

子供をどんなスタンスで育てるか、ということの重要性をひしひしと感じます。


この本の中から、ほんの一部ではありますが、私の心に強く響いた詩と文章を抜粋させていただきます。

【相田みつをさんの詩】

“欠点まるがかえで信ずる”

“そのままでいいがな”


 肥料

あのときの
あの苦しみも
あのときの
あの悲しみも
みんな肥料に
なったんだなあ
自分が自分に
なるための


【佐々木正美先生の文章】

怠けているように見える時間は、大抵は心のエネルギー充足のために必要な休息の時間なのだ。休息の後に続く活動や思索のために必要な、本当に必要な休息の時間なのだ。どんなに長く続く休息に見えたって、本当に必要な時間なのだ。そのことは、本当に十分の休息を与えたあとになってみるとよくわかる。分からないのは、不十分なうちにせき立てて次の活動に追い込むからである。


「親が生きているうちに、親を喜ばせてくれる必要はない」、私たち夫婦は子どもたちにそういうメッセージを伝えながら育児をしようと心掛けてきた。でも私たちには欲があって、天国に行ったあとでいいから、ちょっぴり喜ばせてくれないかというくらいのことは、伝えておきたいという気持ちは拭えないでいる。天国で楽しみに見ているからと。(略)
 お前たちの笑顔を見ているだけで、この世では十分だと。


育児や教育のもっとも重要な課題は、その子どもが持って生まれた長所に気がついて、それを持っている子どもに心底ほれぼれしてやることだと思う。欠点のない人間なんていないように、長所のない子どももいない。その長所を発見して、いいなあと感激してやって、そのことを子ども自身にも気づかせてやることである。そうすれば、子どもに限らず人間はみんな百点になる。