2019年09月06日（金） 晴
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「山中常盤物語絵巻」の他に又兵衛作品が展示されていました。
そのほとんどが重要文化財、重要美術品でMOA美術館の所蔵品のすごさを感じました☆
※重要美術品は、文化財保護法施行以前、旧「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」に基づき日本政府（文部大臣）が、日本国外への古美術品の流出防止を主目的として認定した有形文化財のことである。
【堀江物語絵巻】
堀江物語絵巻 巻二
伝 岩佐又兵衛勝以（かつもち）
江戸時代 17世紀
古浄瑠璃を絵画化した12巻の大作で、東国豪族間の紛争を舞台に、父母の敵討ちと堀江氏の再興を果たす物語。
繰り返しの凄惨な合戦場面や惨酷な殺戮場面が描かれる点は、又兵衛筆とされる古浄瑠璃のの絵巻物の特徴である。
全体にわたって、画面の構成に繰り返しがみられ、人物描写にも類型化した面が多いことからみて、又兵衛を棟梁とした工房の作とみられる。
【浄瑠璃物語絵巻】
重要文化財 浄瑠璃物語絵巻 巻四
伝 岩佐又兵衛勝以（かつもち）
江戸時代 17世紀
又兵衛筆とされる絵巻物中、最も色彩の華麗な作。
物語は義経説話のひとつで、奥州へ下る義経と三河矢矧（やはぎ）の長者の娘浄瑠璃との恋愛譚である。
本絵巻の特色は、金箔や各種豪華な顔料をふんだんに使用した精緻な細部描写であり、また画中には類型化や類似の人物描写がみられるところから、又兵衛画系の工房の作とみられる。
津山、松平家伝来。
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【柿本人麿図・紀貫之図】
重要文化財 柿本人麿図・紀貫之図
伝 岩佐又兵衛勝以（かつもち）
江戸時代 17世紀
【伊勢物語図】
重要美術品 伊勢物語図
伝 岩佐又兵衛勝以（かつもち）
江戸時代 17世紀
『伊勢物語』の「東下り」の段に含まれる宇津の山路を描いたものと伝えれれる。
貴人と従者の人物描写や、樹木の表現、霞を轢いた画像構成には、他の故事人物図に比べ、抜群の画格を示す。
【官女図】
重要美術品 官女図
伝 岩佐又兵衛勝以（かつもち）
江戸時代 17世紀
又兵衛は土佐光信末流を称し、古典画題の作品を多く残した。
本図は、歌仙絵のひとつと考えられ、のびのびとした描線による姿態表現は見事である。
豊頬（ほうきょう）な顔立ちは、又兵衛風と称された人物画の特色が表れている
頬がぷっくりして、下膨れの顔立ちは平安美人に共通のものだけど、山中常盤物語絵巻に出てきた子供を抱いた市井の母親たちは顎が張って、男性的な顔立ちでした。
【自画像】
重要文化財 自画像
伝 岩佐又兵衛勝以（かつもち）
江戸時代 17世紀
竹の椅子に座視、竹杖を持つ老境の岩佐又兵衛の自画像と伝えられる。
本図は、岩佐家系図と自筆書状が添えられて、福井の岩佐家末裔に伝来した。
ちょっと偏屈さを感じられる、一筋縄ではいかない人物という印象。
今日は又兵衛作品を存分に堪能できました☆