弔旗 | そんな感じ。 since March 28, 2005

そんな感じ。 since March 28, 2005

日常生活の中で、ふと感じたこと。

関心したこと。

その時の感性のおもむくままに気ままに書き留めています。

2015年02月02日(月) 晴れ


昨日、日曜日の朝、ISISに拉致されいた後藤さんの死をスマホニュースで知った。

動画を見ると、首にナイフを当てられた後藤さんが目をつぶっていた。

私も耐えきれずに目をつぶった。

夫は、「可哀想だ・・・。」と絶句。

後藤さんが目を閉じた時に去来した想いを慮かると、胸が締め付けられる思いだった。


今朝の読売新聞によれば、外務相は事前に後藤さんのシリア入りを把握しており、再三に渡る中止勧告を無視してのシリア入りだったというが、こんな殺され方をするいわれはない。


先日の湯川さんのお父様のコメントはご立派だった。

息子さんが亡くなった後でも、日本政府の尽力に対する謝意と謝罪を述べられていた。

お父様の人柄に触れて、1月24日(土)にISISによって投稿された湯川さんの亡骸の写真を見て、「なにもこんな殺し方をしなくても・・・」と初めて怒りの感情が沸いた。


それにしても、1月23日(金)に外国人記者クラブで行われた後藤さんの“生みの母親”の会見にはぶっとんでいた。

短いニュース記事を見ただけでも、不自然さが感じられたので、スマホで中継映像を見たら、頭がクラクラしてきた。

最初のうちこそ息子を思う母の気持ちを語っていたけど、「嫁と名乗る方と電話で交信した」あたりで、不思議な日本語を話す人だと思ったけど、反原発とか、美しい地球を守るとか、憲法九条とか、何の会見なんだ!?

会見の最後は、達成感に充ち満ちた笑顔だったし。


通訳時間を入れて一時間に渡るワケワカメの会見がTVニュースで1分間にまとめられると、子を切々と想う慈愛に満ちた母親像にまとめられていて、またまた、ぶっとんだ。

あまりに意図的過ぎないか!?

それじゃあ、後藤さんが紛争地の女性や子供の為に奮闘していたというビデオ映像までまゆつばに思えてしまう。


また、読売新聞によれば、ISISに拉致された湯川さんの救出活動は去年の夏から秘密裏に進められていたそうだ。

テロリストに身代金を出すわけにもいかなかったし、ヨルダン政府にテロ実行犯の死刑囚の釈放を要請するわけにもいかなかっただろうけど、日本政府は本気で二人の救出に取り組んでいたのだなと、こういう国家の国民であることを幸福に感じた。


湯川さんが亡くなった直後に行われた深夜の会見での、菅官房長官は本気で怒っていらしたし、後藤さんの動画が流された直後の午前5時半頃には、官邸のロビーをダッシュで横切るお姿に慌てふためいていらっしゃる様子が見て取れた。

安部総理もうっすら涙を浮かべていらしたし、二人の救出にはいたらなかったけど、今回は政治に“情”を感じた。


夕刊の一面には、弔旗の前で会見をする菅官房長官の姿。


お二人の遺体を帰国させることはかなわないかもしれないけど、弔旗にお二人のご冥福を祈る気持と、ISISに対する厳然とした怒りが込められているように感じた。