2006年01月22日(日)晴れのち曇り
6時過ぎに車が氷を砕いて走行する「バリバリッ」という音で目が覚めた。
昨晩のうちに雪は止んだが、道路は凍結しているようだ。
今朝のバ吉の散歩は私が行った方がよさそうだ。
父に電話で散歩は私が行く旨を伝えると、少し不本意そうであったが、
70歳を過ぎた父に行ってもらって、滑って足の骨でも折られたら大変なことになる。
外に出ると、木々に降り積もった雪が朝陽を反射させて、白い花を咲かせているように美しい。
私は雪道をバリバリと踏みしめながら、時に凍結面に足を掬われながら歩く。
山道に入ると、バ吉は快活に坂を駆け上って行く。
寒いけど、新鮮な朝を堪能できる散歩は心地よい。
父がリタイヤする前は、毎朝私がバ吉の散歩に行っていた。
早朝、自然の中を歩いていると五感が研ぎ澄まされていくのを感じていた。
大気の湿度や香り、風向きを敏感に感じ取り、天気を予測したりしていた。
雨が降ろうと、冷たい風が吹こうと、ありのままの自然の変化を受け入れ、
散歩を苦痛に感じたことはなかった。
今では父もバ吉との散歩がすっかり生活の一部となったのだろう。
天気が悪くても、散歩をしないと、もの足りない一日のスタートになってしまうのだろう。
午後になると昨日も今日も父から夕方の散歩は自分が行くと、電話が入った。
広場にバ吉を連れて行って、雪の中を嬉しそうに走り回るバ吉を見るのが楽しみらしい。
散歩を終えて、バ吉を連れ戻って来た父が私に言った。
あしたは朝も私が行くから、と。