ICF-M400VとICF-7600DA | じんけいの修理日記

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趣味とボケ防止を兼ねて古いラジオの修理を楽しんでおります。https://jinkei.sakura.ne.jp/

2台修理にやってきました。どちらもソニーのラジオです。

 

先ずはICF-M400Vから。症状はACコードでも電池でも動作しなくなったというものです。ただし、時刻表示だけはしています(時刻設定はできませんが)。本機は中波、FM(76-90MHz)及びテレビの1から12チャンネル音声が受信できます。受信できる周波数が固定されているため、FM補完放送が受信できないのが残念なところです。

 

 

 

 

 

背面の様子です。シリアル番号111813です。

 

 

 

電源トランスを内蔵しているため、ACアダプタは不要、ACコードを差し込めば動作する仕様です。乾電池で聴く場合には単三乾電池4本が必要です。

 

 

 

リアカバーを外して内部を見たところです。

 

 

 

 

 

 

フロントパネルをはずしたところです。

 

 

 

 

 

 

動作しないのは電源基板に原因がありそうです。

下の写真は電源基板です。

 

 

 

 

 

ぱっと見た感じ、問題ないように見え、テスターで電源トランスの各端子を当たってみてもちゃんと電圧は出ていました。

 

 

回路図、パターン図も眺めながら、どの部分がおかしいと今回のような症状になるのかを考えた結果、ACプラグの挿抜検出スイッチが怪しいということになりました。

 

 

 

で、その部分を子細に見てみると、半田クラックが発生している端子が1個、端子に半田付けされているパターンのランドが浮いて断線している端子が1か所見つかりました。また、電源トランス1次側の端子にも半田クラックが見られますが、こちらは接触不良を起こすまでには至っていませんでした。

 

 

 

 

 

パターン図で示すと下記になります。

 

 

 

 

回路図だとこの部分(下の図)です。

 

 

 

 

これらの部分を手直ししたのが下の写真です。

 

 

 

 

再度組み込み、ACコード及び乾電池で動作することを確認しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

続いてICF-7600DAです。ご指摘症状は電池ボックス内のスプリングがなくなっているため電池で動作しないというものです(ACアダプタでは動作する)。

 

 

 

 

ACアダプタをつないで動作確認をしたところ、各バンドとも受信することは確認できました。ただし、ロッドアンテナが固定されておらず、ぐらぐらします。

 

 

 

背面の様子です。

 

 

 

 

リアカバーを外して内部を見たところです。

 

 

 

 

DCジャックの基板とアンテナ取り付け部分を写しました。

 

 

 

 

 

 

アンテナはリアカバーにネジ止めされているのですが、その根元の部分が破損しているためリアカバーを交換することにしました。左側が手持ちのジャンク品から程度の良いものを選び出したもの、右側が本機のリアカバーです。

 

 

 

 

スプリングがなくなっている基板は基板ごと交換することにしました。下の写真は左側が手持ちのジャンク品からはずしたもの、右側が本機から外した基板です。

 

 

 

 

 

これで、手元にあったジャンクの7600DAからリアカバーとDCジャックの基板を抜き取ったわけですが、フロントパネルを見てみると、依頼品のものよりワシのジャンク品のパネルの方がきれいなのでこれもついでに交換することにしました。

下の写真で文字の一部が消えているパネルが依頼人のパネル。

 

 

 

 

ということで、不具合部分を入れ替えて修理完了(部分的に入れ替えただけなので修理と言えるかどうか、、、)。

 

 

 

 

下の写真は電池で動作させているところです。左側の箱はもともと付いていた筐体です。一緒に返却いたします。

 

 

 

 

 

 

ということで明日M400Vと7600DA合わせて発送いたします。