新学期とか関係なくおうち生活なんですけど

 

 

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しばらく回復期のゴタゴタのブログばかり書いていたので、今回は趣向を変えて、動かざること山の如しな安定期の不登校児について書きたいと思います。

 

特に男子に多いです。

中には無口で喋らない子もいますが、よく喋りよく食べ精神的には安定しているように見えるのに、ちーっとも動かないという子たちがいます。私が生活を細かく聞き取っても、特に家庭内で問題がある対応をされているわけでもない。

 

段階でいうと安定期。自室リビングでのびのび悠々自適、好きな時間に起き、好きな時間に寝て、好きなものを食べて、好きなゲームをして、高額なゲーミングPCを買ってもらって、政治批判からプロ野球の監督にでもなったかのように贔屓のチーム批判。まさに学校に行かない以外は普通の生活ができています。

 

でも動かない

 

親御さんからはこんな言葉が聞こえてきそうです。

 

「お前何様だよ・・・、傷ついたから不登校になったように思うんだけど、とっても元気そうね?どっからどう見ても回復したように見える。顔色もいいし、朝からルンルンでゲーム三昧。これは俗にいう楽園化?今の姿は王様?何様?何なら家事の一つや二つ手伝ってもバチは当たらないでしょう。だけど、そんなことを言うと、ダメなんですよね?」ブツブツブツブツ・・・

 

内心はブスブスと燻っています。

 

 

そして、母たちの考えすぎる脳は一つの結論を出します。

 

「ちょっと待て、うちの子は成績も良かったし、昔から一風変わった子だった。もしかしたら発達障害でもあるのかもしれない。こういうタイプは言われないと気が付かないのではないか?ガツンと誰かが言わないといけないのでは?不登校の特殊タイプでは?」

 

という斜め上のぶっ飛び発想で、質問が飛んできます。

 

「うちは特殊な不登校なので叱って登校させた方がいいですよね?」

と、よく聞かれますが、特殊なタイプだから背中を押さなくてはならないなんてことはないです。

 

ない

 

とにかく背中を押したいというお母様の熱意は激しく伝わってきたけど、

ない!

特殊なタイプじゃない!

発達障害だったとしても押さない!

(よく高IQや境界の発達障害などのご質問を受けるんですが、発達障害だったとしてもそんなに対応は変えないです。とにかく雑談が基本です)

 

学校は行った方がいい場所だけど、本人が行く気がなければ意味がないので押さない。

 

この待つという作業の苦しさは、母親の中の「こんな楽園生活が許されるのか?働かざる者食うべからずではないのか?」という古い常識と不登校の新しい常識の葛藤の歴史と言いますか、とにかく苦しいです。苦しみから逃れる方法もない。苦しいのを認めて、苦しいから親の会などを使ってお互いに励まし合って、この動かない時期を耐えます。

 

なぜ親の会をやっているかについてはこちら

 

 

一方でこの待つ時期というのは、

前にもお話ししたと思いますが、究極の登校刺激でもあります。

 

私の話をしますが、たとえばふたつの道があったとして、どちらを選んだとしても私は不登校ひきこもりになっていたと思っています。私以上に不幸な環境の子だって不登校になっていません。世間的には問題だらけと散々叩かれている現代の学校にもほとんどの子が適応できています。だけど「私が悪いから、適応できないから不登校になった」とは思いたくなくて、

 

何年も「だから私は不登校を続けるしかなかったのだ」と言い訳を探していました。だけど、それにも段々無理が出てきて、周囲が私に理解を示せば示すほど、優しくされればされるほど、私は不登校になった理由をどこにも責任転嫁できなくなって、今の状況の責任は全部、私にあると考えたらそれを一人で背負うのは苦しくて実はそれはそれで追い詰められていました。

 

こんなケースもありました、

親御さんが間違った対応をしていて、それをこちらから指摘し、親御さんにもご納得していただき、謝り方も打ち合わせて慎重に謝ってもらう時があるんですが、謝罪をしてもらうと、その後、お子さんの調子が一時的に悪くなる時があります。と、いうのは、この理屈です。謝られてしまってはもう誰のせいにもできないという恐怖です。不登校の全責任が自分に振ってくるのは怖いものです。

「今さら、謝られても、失った年月をどうしてくれるんだ!」

と食ってかかってくる場合もあります。(補足ですが、この家族はその後、仲良くなっています)

 

つまり、理解と共感って究極の登校刺激だろうと私は思っています。温かい食事と寝床と時には厳しいが理解ある優しい家族。それでもあなたは何かのせいにして、まだひきこもるんですか?何年も前に傷ついた記憶を盾にこれからも子ども部屋で虚しい戦いを続けるのですか?と、親に伝えたりはしませんでしたが、自問自答していました。

 

この思考のからくりは、私だけではなくて、現役不登校女子たちも何度かおしえてくれました。

「結局、このまま逃げ続けるなんて無理だよね。お母さんは優しいし、家にいていいって言うけれど、それじゃだめだってわかっている。いじめてきた奴らは許せないけれど、過去は変えられないし、さすがに高校に上がる時には環境も変わるし頑張りたい」

 

けっこう、わかっているんですよ。

無口な男子たちだって同じように思っているはずです。

 

わかっているけれど、まだ心の整理がつかない。

ですが、本人の力で歩み出す時、それは大きな力になります。

 

自分で決めて自分で立ち上がったのだという自信は何事にも変え難いです。

 

あと、この事実が気休めになるかわかりませんが、かなり元気になるまでおうち生活をした子はその後が比較的安定しています。ま、普通に考えれば当たり前ですが。ハイペースでヨロヨロで外に出た子の方が、当然ですが復学してから不安定です。

結局しんどい時間って、トータルで変わらないんじゃないか?って思っています。

 

では、その立ち上がる瞬間ってどうやったらわかるのってことなんですが、ちょっと長くなったので続きはまた書きます。

 

 

 

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