11.11セールで買って届いたイヤフォンの中、2番目にあけたのはこちらでした。
KZ Taurus
8mmのダイナミックドライバーを2つ搭載したKZの結構新し目のモデル。
2DD搭載モデルは最初に買ったCastorのせいで印象が悪く、2DDモデルはもういいかな?と思っていたところで買ったPiscesが意外によかったので、Taurusのデザインが結構好みなのと現在の2DDはどうなったのか気になり今回のセールで絶対に買うと決めて買ってみました。
開封する前にちょっとビビった話
以前バランスバージョンを頼んだはずなのにベースバージョンが来たということがあったので必ず確認するようになったこのスペック表をみてまじで焦りました。
え、スイッチ付きなんてあったっけ?なんでNO Switchesにチェック入ってるの?
慌てて商品ページを見に行って確認。
Taurusにはスイッチ付きバージョンなんてなかった。なにしてくれんだこんにゃろめ。びびったじゃないか。
開封&付属品チェック
あまり本体に装飾がされているデザインは好きではなかったんですが、筆記体でTaurusと書いてある丸いプレートと最近のKZにみんなついている*型の飾りがついたこのデザインは結構好み。牡牛座を構成する星の中にアルデバランというのがあるのですがそれをイメージしたんですかね?赤っぽい星なのでブロンズだともっとイメージ通りだったかもしれない。
本体、半透明のブラックは思っていたよりも高級感あっていいです。中の8mmドライバがよくみえます。(めっちゃちっちゃいですね、8mmのドライバ)
そして、この側面のKZのロゴもいい位置にあって結構好き。
うん、本物は写真より悪くない、むしろよかった。
付属品はいつもの・・・と言いたいところなんですが、ケーブルがなんかちょっといいものがついていたので触れておきます。
KZのマイク付きケーブルでこんな立派なマイクがついたもの持っていたっけな?と買ったものを探してみたらEDX Liteについてきたものがこんな感じのものでした。
それに比べたらかなり良さそうなものがついてきましたよ。
4mmから6mmのデュアルマイクになり、感度も良くなったということなので一応使ってみましたがそれなりの性能で見た目ほど高音質ではなかったです。使えます、ね、くらいの感想。
マイクの性能はほどほどでしたが(100均のアレに比べたらかなりよかったですけどね)、KZの付属ケーブルのくせにあまり臭くなかったので試聴はこのケーブルでいくことにしました。イヤーピースも元々ついていたフジツボでゴー。
どんな音?
ファーストインプレッション
初聴き時はちょうどDACを手放してしまって手元にない時で、スタインバーグのオーディオインターフェースUR22Cに直接差して聴いてみたんですが、その時に思ったのは「鳴らしにくいイヤフォンだな」ということ。インピーダンスが36Ω、感度が105dbと結構パワーが要るイヤフォンみたいで、音量を結構上げないと満足する音量になりませんでした。USBC接続のケーブル型DACを持っていることに気がついて(すっかり忘れてた)使ってみたのですが、それでもちょっと音量大きめにしないといけなかったので、マニア向けのイヤフォンかなって思いました。使えないことはないんですが、ある程度パワーのあるアンプ、DAC等を使わないとだめな子かもしれない。
音質は全体的にマイルドで「良い子ちゃんだな」とXに呟いてしまったくらいのおとなしめな印象。低音おとなしめ、高音ひかえめでかなりフラットな印象。
3日聴いてからの感想
後日レビューするので名前は出しませんが、新しいDACが届いたのでそれを使って、ケーブルも4.4mm(NICEHCK JLH3)に変えて聴いてみた感想ですけど、やっぱりおとなしめな音質であるということは変わりませんでした。
音場は横に広めだけれど奥行きはそんなに感じないそこまで開放感は感じないよくあるタイプ。KZだなぁって感じが凄いします。余韻のようなものもあまり感じないタイトめな印象。
低音が控えめで、同じ2DDのCastorやPiscesなんかよりもかなりおとなしいもの。ブンブン、ズンズンくる低音ではないので物足りなさを感じる人は多いかもしれない。まぁ控えめとは言いますが他のKZに比べてというだけで不満に思うほどではないレベル。
この控えめな低音のバランスのままそのまま中音、高音と同じレベルに保たれたフラットな響きがとてもいいです。ポップスではちょいと物足りないですが、クラシックを再生してみると、ジェントルな、優雅な響きがしてとてもあっている気がします。
そう、ここで今回タイトルにつけたピアノの強奏の話。
いつもラフマニノフのピアノコンチェルト2番を試聴に使っているんですが、これの3楽章ってかなり強く、ガギンガギンにピアノが響く箇所があるんですよ。そこをものすごい圧なのに不快な響きにならない、目の前で直接ピアノの音を聴いているみたいな感じで再生してくれたので「おぉっ」ってなりました。
言葉でどう表現したらいいんだろう?簡単に言うならば耳に刺さらない音って言うんですけど、それだけではない、もっと圧と勢いを感じられる音なんですよね。高音がおさえられているだけなんじゃないのと思うじゃないですか?そうじゃないんですよ。耳に痛くない、むしろ快感に感じるこの角が取れた高音はかなり独特。先が丸くなった棒でえいっと押された感じ?尖っていないんだけど圧があるので頭の奥まで入ってくる感じ・・・うんわからんね(笑)
これでもっと低音が深く豊かに鳴ってくれたらいいんだけどそれは贅沢か。大音量で聴いても不快な音成分が一切なく、リスニングを邪魔される要素が少ないので壮大な曲を大きめな音で聴くのが好きな人には結構刺さる、気にいる音質かもしれません。
ただ、BAを使っていないからか中高音の解像感というかクリア感というものはそこまでではなく、その代わりバラつかないまとまった落ち着きのある音質なので好みが分かれるだろうなぁっていう感想。
総評?
と、まぁ良さそうなこと書いてますが、基本的に広さを感じる成分が控えめなせいもあって音場をそこまで広く感じられないし、低音が控えめすぎるので気持ちよさはそんなに感じないイヤフォンです。Castorの銀色に近い響きなのかな?
ジャンル的に合いそうなのは音数が多くて音圧爆盛り、上から下まで海苔みたいなレベルで録音された楽曲。クリアでしゃっきりした特性からサラッと再生してくれるのでそういう分野では楽しく聴けるかもです。
クラシックみたいなインスト曲でも変に強調されたところがないので普通に聞く分には問題を感じにくいし、なんでもいい感じに再生してくれるイヤフォンであると言えます。
うーん、でも、やっぱりちょっとマニアックな音をしているのでそこまでオススメできないかも。Castorを悪くないと感じる方には、よりフラットに再生するのでクラシック用にあってもいいとは思いますが、そうでないならこっちの方をオススメしたい。
たった1000円の差なんですが、やっぱり値段の差はでてしまうのね・・・こちらPiscesの方が開放感あるし低音の量感もあるし高音もしっかりしているのでオススメです。
地の星座で安定を重んじる牡牛座と、水の星座で感情豊かな魚座、やはり違った性質の関係性になりました。補完しあえる関係ということなのでまぁ両方買えばいいんじゃないでしょうか(笑)
私オススメのラインには届きませんでしたが、悪くはないイヤフォンだと思います。ただぶっちゃけ面白くない音がするのでそこまでオススメしません。もちろん、ただの私の主観レビューでしかないので参考にするかどうかは皆様におまかせします。
以上、KZの星座シリーズ、Taurusのレビューでした。
あぁ、そうだ、忘れてた。
今回もイヤーピースはNICEHCK P03に変えていました。このタイプのノズルには抜群に合うのでオススメです。











