つり球 TV-OP
これがフジファブリックにとって
初めてのアニメソングであり、
以降も何曲もアニメソングを担当しており、
アニメファンにも通りのいいバンドです。
遊び心あふれるアレンジが魅力的で
歌詞にもメロディにも非常に上手さを感じ、
面白い作品を次々と送り出しています。
僕が好きなバンドの一組ですね。
ここからフジファブリックを知った人
[特にアニメファンには多そうです]の中には
[フジファブリックは昔からのこのメンバー]
だと思っている。
むしろ
[昔のバンドメンバー]についてなど
考えたことすらないかも知れません。
彼らが注目を浴び始めた時期は
今とは全く別物と言ってもいいくらいです。
この動画をご覧ください。
若者のすべて[2007]
[フジファブリック]に名バンドの名誉を与える理由となる
名曲中の名曲です。
さまざまな歌手がカバーしていることが証明しています。
フジファブリックを語る上で、欠かすことができません。
Bank Bandによるカバーです。
[徒然モノクローム]と[若者のすべて]では
決定的な違いがあります。それは
[ヴォーカルが違う][そもそもかつてのヴォーカルがいない]
ことです。
この2曲が出る間に何があったのか。
[作詞曲を行っていたヴォーカルが死んだ]ことです。
2009年末に中心メンバーだった志村正彦が
29歳にして急逝。
ロックファンを中心に音楽業界が揺れました。
フジファブリックの曲の殆どを作っていたと言ってもいい
志村正彦の死は
[フジファブリックの存在自体の危機]を呼びました。
どうあがいても、全くの別物になってしまうからです。
[フジファブリック]を名乗れる資格があるかどうか、
なんていう、究極の問いが出てしまうのです。
おそらく、ほとんどのバンドが直面することのない
究極の危機に残されたメンバーは立ち向かいました。
志村正彦の死から徒然モノクロームの発売までに
[フジファブリックはこれからも突き進んでいくぜ]と言わんばかりの
アルバムを連続で2タイトル発表。
2009年以前とは全くフジファブリックにファンたちは
[それでも、フジファブリックについていく]意思を示しました。
2作続けて、最高順位を更新したのです。
そう。ファンは[フジファブリックの魅力は変わらない]と
結論づけたのです。
これがどれほど残されたメンバーを勇気づけたでしょうか。
バンドが変わってしまったことは
自分たちが一番良くわかっていたはずです。
ファンの反応が怖かったのも間違いないでしょう。
この成績が、フジファブリックの存続を
決定したと言って良いでしょう。
この流れからの[徒然モノクローム]なのです。
シングルとしては、現メンバーでは初めての発表です。
それがアニメソングだったことも
僕としては非常に感慨深いですね。
志村正彦存命中よりも
現在の体制になってからのほうが長くなりました。
今の姿が[フジファブリックである]が
当たり前になりました。
そのことを踏まえた上で、
2000年代のフジファブリックの作品にも
耳を傾けてほしいです。
違う部分、同じ部分。
それぞれの魅力を知ってもらうことは
僕としてもとても嬉しいことです。