伊藤廣之『河川漁撈の環境民俗学』を読む(1) | 晴耕雨読 -田野 登-

晴耕雨読 -田野 登-

大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。


テーマ:

 

先達ての浦江塾「海老江村の宮座・頭家神事」に
お越しになられた伊藤廣之氏から高著
『河川漁撈の環境民俗学
―淀川のフィールドから―』和泉書院を
いただきました。

写真図 表紙
    著者提供

 

この著書は
2016年9月に佛教大学に提出された
博士学位請求論文
『淀川における河川漁撈の環境民俗学的研究』に
加筆・修正を加えられたものです。

 

伊藤廣之氏とボクは
名著出版『歴史手帖』1985年6月号に
大阪の都市民俗特集があって
その掲載記事に彼が「小島勝治の都市民俗論」を
ボクは河野憲一氏との連名で
「大阪市港区の地蔵信仰」を発表して以来、
おのおのの道を歩んできました。

 

今回、改めて高著を拝読し、
ブログにボクなりのアングルで
紹介してみたい気持ちに駆られ、
《伊藤廣之『河川漁撈の環境民俗学』を読む》と
題して何回かに分けて書誌紹介することにしました。

 

まず該書の構成から。
該書はA5版268頁で構成は以下のとおり
三部から成ります。

第一部 課題と方法:11~50頁
第二部 淀川における河川漁撈の研究:53~149頁
第三部 淀川における漁撈技術と川漁師の世界観:153~215頁
結語 217~228頁

 

分量的にみますと
《第二部 淀川における河川漁撈の研究》が
中心を成します。
彼のフィールドワークの賜物です。

 

この第二部を初出一覧によりますと以下のとおりです。
第二部 (淀川における河川漁撈の研究)
    第三章 淀川の環境と河川漁業の歴史的展開(書き下ろし)
        第四章 淀川淡水域における川漁師の河川漁撈
     (原題「淀川中流における川漁師の河川漁撈」
     原泰根編『民俗のこころを探る』初芝文庫、1994年)
    第五章 淀川淡水域と汽水域における川漁師の河川漁撈
     (原題「淀川における川漁師の河川漁撈」
     『近畿民俗』第177号、近畿民俗学会、2009年)
    第六章 淀川河口域における河川漁撈と川漁師
     (原題「淀川河口における漁師の漁撈活動と自然認識」
     『大阪市立博物館研究紀要』第30冊、大阪歴史博物館、1998年)

《第四章 淀川淡水域における川漁師の河川漁撈》の

 

初出が1994年であり、
続いて《第六章 淀川河口域における河川漁撈と川漁師》が
1998年に書き継がれ
《第五章 淀川淡水域と汽水域における川漁師の河川漁撈》が
2009年に仕上げられたと読み取られます。
もっとも加筆修正が加わり編集されているでしょうが・・・・

 

第四章のフィールドは現在の守口市、
第六章は大阪市西淀川区、
最後の第五章は、その中間に位置する
現在の大阪市東淀川区です。
上流から始めて下流を記述し、
その中間を固めたと推察します。

 

次回は、該書の先行研究の博捜
《第一部 課題と方法》における
「環境民俗学」といった研究領域に関する
記述を読みます。

該書の丁寧な記述に
敬服しつつ
ボクなりにたどることにします。

 

究会代表
『大阪春秋』編集委員
大阪あそ歩公認ガイド 田野 登

 

田夫野人(田野 登)さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス