浦江塾「海老江村の宮座・頭屋神事」の報告 | 晴耕雨読 -田野 登-

晴耕雨読 -田野 登-

大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。


テーマ:

9月1日(土)第83回浦江塾が開かれました。
今回は、福島区歴史研究会会長の末廣訂氏による
「海老江村の宮座・頭屋神事」とて
大阪歴史博物館副館長、学芸員および
神饌研究者である長尾神社宮司といった
錚々たる研究者に参集いただき、
充実した2時間でした。

 

そこで海老江の隣、浦江・鷺洲の町会を世話なさる
玉尾照雄さんに、
台風一過のご多用なところ、
「阪俗研便り」第173号に
その感想を寄稿願いました。

◆台風のため上一町内のあちこちで
 かなりの被害が出ました。
 台風通過と同時に飛ばされた屋根の処理や、
 倒れた塀の復旧、
 通れなくなった道路の片づけなど、
 復旧に忙しくしております。
 昨日は、浦江八坂神社境内の
 倒木片付けにも行ってきました。
 9月1日の浦江塾で、末広様から
 江戸時代から長く続いている海老江村の
 宮座・頭屋神事のお話を聞かせていただきました。
 大阪府無形文化財になっているだけあって、
 古い文書などをたくさん保存されておられることに関心しました。
 海老江村は石高も多く豊かであったこと、
 宮座の構成や
 12月に行われる宮座行事などのお話をしていただき、
 海老江村と私の住む浦江村とは、
 大きく違うなと感じました。

 

以下、田野による書き込み。
「大阪府無形文化財になっている」とは、
大阪府教育委員会による
昭和38(1963)年の調査報告
「海老江の八坂神社の「オキョウ」神事」に基づき、
昭和47(1972)年、大阪府教育委員会が
記録作成等の措置を講ずべき
文化財(無形の民俗資料)として
選択したことを指します。

 

浦江の住民からしますと、
今も「江戸時代から長く続いている海老江村」が
けなるい、うらやましい気持ちがあります。
宮座を貫く時代のパラダイムが大きく変化している中、
この神事を支える座衆の方々の
絶やしてはならないとする、
神さまへの奉仕の気持ちに頭がさがります。

 

たしかに、当事者の方々が伝承なさる神事の
段取りや作法に、
とやかく申しあげるのは差し控えたいと思いますものの、
末廣氏から座衆の方々に
「浦江塾(妙壽寺)の
「海老江八坂神社宮座・頭屋神事」発表のご報告」が
3日、座衆に一斉メールされました。

それに便乗して私感を述べます。

 

平成23(2011)年時に神事が簡素化されたことは、
特筆すべき出来事だったと思います。
特に神饌の品の簡素化と直会の時の変更は、
研究者の間から
思わず、ため息がもれたように感じました。

 

その反響はともあれ、
ようやく、今回、今日、行われている
神事の全容が公開されました。
あらゆる「伝統的」と評される神事は、
神事を取り巻く諸々の環境が変化し、
神事自体のレーゾンデートルが問い直され、
段取りや作法が揺れ動くものと
ボクは考えています。

 

このような模索を続ける中で
当事者である座衆の方々が
いずれ大事な項目を「復活」や「再興」をなされ、
それが新たな伝統を構築するものと
ボクは信じています。

 

究会代表
『大阪春秋』編集委員
大阪あそ歩公認ガイド 田野 登

 

田夫野人(田野 登)さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス