薮入りの時空間(1) | 晴耕雨読 -田野 登-

晴耕雨読 -田野 登-

大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。


テーマ:

前回、「薮入り」が行われた
時季について再考することにしますと
宣言しました。

再度、*『広辞苑』に戻りました。
*『広辞苑』:新村出編2008年『広辞苑第6版』岩波書店

 

◇奉公人が正月および盆の16日前後に、
  主家から休暇をもらって親もとなどに帰ること。(以下略)

 

ここには時季については、
盆暮れの二回を挙げていますが、
ちょっと気になりましたので
道草を食らって、
与謝蕪村による俳詩*「春風馬堤曲」を
覗いてみました。
 *「春風馬堤曲」:「与謝蕪村「春風馬堤曲」」
 http://www.geocities.jp/sybrma/335buson.syunpuubatei.html

すると薮入りの時空間が見え始めました。

 

HP「与謝蕪村「春風馬堤曲」」の
末尾には次の記事があります。
◇「馬堤曲」の制作は*同年正月と推定され、
 帰郷の藪入娘に仮託して、
 蕪村みずからがその郷愁をうたったものである。
 俳句と漢詩とが見事にとけあい、
 和詩として最高の地位を

  占めるものといっても過言ではない。          
 (日本古典文学大系の「出典解題」による。)
 *同年:安永6(1777)年

 

この時の薮入りの時季は、
新春・正月です。
「俳詩」といった文芸形態に
如何ほど「真実味」があろうかと
訝しがる向きもあるでしょうが、
故郷である毛馬(大阪市都島区の北端)に
帰郷する「藪入娘」に仮託する
与謝蕪村の心的世界が見えてきそうです。

 

写真図 「浪花百景毛馬」
    南粋亭芳雪画/大坂石川屋和助出版
    大阪市立中央図書館デジタルアーカイブ

画図では毛馬村は図中右(東)の集落です。
正面の川は長柄川(中津川)で
毛馬村と対岸(西)の北長柄村との間を
大川(旧淀川)が流れ、
その間に毛馬渡があり、
画図の手前に描かれています。

 

「春風馬堤曲」は

「やぶ入や浪花を出て長柄川」を

嚆矢に
長短和漢の十八首の俳詩からなります。
今回から
しばらく「薮入りの時空間」と
題して「春風馬堤曲」の世界を
探ることにします。

 

究会代表
『大阪春秋』編集委員
大阪あそ歩公認ガイド 田野 登

 

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