晴耕雨読 -田野 登-

大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。


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先週の日曜日に2018年1月7日、
住吉大社に初詣をしたことには訳があります。

 

まず白馬の神事の再訪です。
阪堺線沿いに林立する石灯籠傍らに
「初詣」の看板があります。
写真図1 住吉大社「初詣」の看板

「白馬神事」に、たしかに
「神馬が瑞垣を駆け邪気を払う」とあります。
白馬の神事への興味もさることながら、
2月5日(月)に大阪区民カレッジで
「大阪のお正月」をお話しするのに
大阪らしさを取材するためでもありました。

 

「住吉っさん」といえば、
「太鼓橋」です。
写真図2 太鼓橋

それは反り橋で、「おりるの方がこはい」と
川端康成も書いていますが、
神馬舎側(池の北西側)からのショットです。
太鼓の胴のように半円状に反った太鼓橋は、
左右対称のうえに、
水面に映じて、眼鏡橋です。

 

この日は11時からの白馬の神事が
気に掛かり太鼓橋の混雑を避けて池を渡り
第三本宮、第四本宮の初詣客を後目に
第一本宮に向かいました。
五所御前のパワースポット「五大力」は、
13日までお休みの貼り紙がありました。
前日の12日は初辰さんで、
人混みを避けたのかな?

 

格子越しに第一本宮斎庭での神事を
待ち構えることにしました。
写真図3 白馬神事の祝詞奏上

この神事は神馬の参拝に始まりますが、
祝詞が奏上されている間、神馬白雪号は、
作り物の馬ではありませんので
ジッとはしていませんでした。

 

神馬が巡拝に廻るところから、
ボクは反時計回りに探索を始めました。
派手な宣伝ポスターが
目を惹きました。
写真図4 宣伝ポスター

初辰(はったつ)さんのポスターです。
卯の日参りで有名な住吉っさんは、
次の辰の日をも縁日にしました。
*『大阪ことば事典』によりますと、
その発端は、明治の頃、新町の娼妓席の主人が
卯の日参りの帰りの度に買い集めた招き猫です。
「はては住吉神社に波及して、
 初辰の日にはこの猫を売る店が
 社前に出るようになった」とあります。
 *『大阪ことば事典』:牧村史陽1974年講談社学術文庫

 

借り出されたのが招き猫です。

個人の中で具体的に〈生きられる〉宗教実践
ヴァナキュラー宗教が
会友でもある岡本真生さんから
2017年の日本民俗学会年会で報告されています。
「初辰まいり」の創始にも
共通するところがありそうです。

 

ポスターでは
「猫の手も借りたいほどに忙しく福来たる
 初辰まいり」と参拝客を呼び込んでいます。
毎月最初の辰の日を48回、4年で満願ですが、
お参りすれば「しじゅうはったつ」、
「始終発達」という訳で商売繁昌、家内安全に
御利益があるとのこと。
せっせとお参りして土産の招き猫を蒐集するとは、
神社側と参拝者がコラボして創始した「民間信仰」です。

 

文化13(1816)年、狂言作者・浜松歌国の筆になる
『神社仏閣願懸重宝記』では瘡(くさ)を治してもらった
お礼に土の牛を奉納するといった土地柄です。
牛は草を食むからなんでしょう。
駄洒落で人を寄せる
この地お馴染みの手法です。

 

初辰さんの信仰は
明治以降の創出、新しい信仰かと思えば、
根も葉もある信仰のようです。
この先は次回にまわしましょう。

 

究会代表
『大阪春秋』編集委員 田野 登

 

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