晴耕雨読 -田野 登-

大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。


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『大阪春秋』は2018年新年号で
「キリシタンたちの戦国おおさか」を特集しました。
写真図1 表紙

今回ボクは「河内キリシタン」の存在を突きつけられました。

 

着実に三好長慶の「実像」に迫る天野忠幸氏による
総論「河内飯盛城で生まれたキリシタン」から読み始めました。
永禄7(1564)年、肥前生まれの琵琶法師とポルトガル人の司祭が
河内飯盛城を訪ね天下人・三好長慶の公認を得たことが
キリシタンの始まりとなったと記しています。

 

何より今回の特集の視野を広げたのは
大浦天主堂 キリシタン博物館副館長・大石一久氏による
「畿内から長崎・天草へ キリシタンの広がり」です。
秀吉による天正15(1587)年のバテレン追放令以降の
河内をはじめとするキリシタンの動向が
わかりやすく記述されています。
その中で河内飯盛城で芽生えたバテレンの夢を
長崎・天草で果たそうとした経緯を
霊的指導者たる宣教師を追っての
東から西への移動に注視しています。

 

「大阪茨木千提寺 キリシタン研究のはじまりの地」  
「礼幡(レイマン)と満所(マンショ)
 墓碑に名をとどめる二人の河内キリシタン」  
「河内岡山の教会 ―飯盛城下から大坂城下へ―」は
『大阪春秋』お馴染みの手口で
墓碑等の埋蔵物調査から固めています。

 

「戦国キリシタン列伝」には、
改宗、潜伏、国外追放、棄教など
さまざまなキリシタンの生き方・死に様を記述しています。
そのうちの幾つかを紹介します。

 

「日比屋了珪と堺のキリシタン」には
日本のベネチアともいうべき堺の
誇り高き市民を多数改宗させた記事があります。

「高山右近 ―戦国を生き抜いた不屈の『福者』―」には
棄教を拒みマニラで没した高山右近の居城高槻城での
天正4(1576)年の改宗者による盛大な復活祭の記事があります。
キリシタン世界の広がりを感じさせます。

 

「小西行長 ―『海』に行き、キリシタンを結集して大名へ―」に
取りあげる小西行長は
関ヶ原合戦で敗れ慶長5(1600)年に刑死しますが、
一時的にしろキリシタン大名として
政治的に立身出世を果たします。
父・小西立佐の影響で幼少期に洗礼を受けた行長は
秀吉に仕えた時代、瀬戸内海の要衝・室津を管理させられ
やがて「海」を舞台に大出世をします。
多くの畿内のキリシタンを肥後南部に集結させ
独自の統治体制を構築しようとしました。

 

大坂城下には、現在、カトリック玉造教会入り口前に
高山右近と細川ガラシャの石像があり、
近くの細川屋敷跡には越中井顕彰板が掲げられています。
「細川ガラシャ ―ヨーロッパで称賛された『強き女』―」は、
同時代のヨーロッパにおいて名を知られた細川ガラシャをめぐる
言説を紹介しています。

細川ガラシャは戦国の世、謀反人・明智光秀の娘であるゆえ幽閉の身となります。
やがて夫・細川忠興の友人・高山右近が信仰のきっかけとなり
キリシタンとなった彼女は、
夫出陣中、石田三成に攻められ、最期は
細川屋敷にて家老の手にかかり、家のために身を殉じます。
この事件をめぐるガラシャ観につき、
筆者・小西瑞恵は日本人のガラシャ観についての良妻賢母型に
儒教的イメージを嗅ぎ付け、
いっぽうヨーロッパ的ガラシャ観の「自己犠牲に殉じた信仰深い
美徳に富む女性像」にも不満を示しています。
筆者は「苦悩に満ちた人生を意志強く生き抜いた
自立心に富む人間」として提示しています。

 

その他、仏教徒からキリスト教への改宗に際しては、
「戦国キリシタン列伝」には、
さまざまな人間模様が描かれています。
写真図2 目次

今号関連の講演会は
2月11日(日)大東市立生涯学習センターで開催されます。
詳しくは次のチラシをご覧下さい。
写真図3 関連の講演会のチラシ

 

なお「三好氏の歴史をNHK大河ドラマへ」と銘打っての

歴史講座を

『大阪春秋』編集室は共催しております。

写真図4 「三好氏の歴史をNHK大河ドラマへ」チラシ

 

重ねまして多数のご来場をお待ちしています。

 

究会代表
『大阪春秋』編集委員 田野 登

 

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