晴耕雨読 -田野 登-

大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。


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今春、*『クチとオク―住まいの民俗学的研究の一視座―』が
著者から寄贈されました。
  *『クチとオク―住まいの民俗学的研究の一視座―』:
  森隆男、2017年3月30日初版発行
 『クチとオク―住まいの民俗学的研究の一視座―』清文堂

立派な本をいただきました。
写真図 『クチとオク―住まいの民俗学的研究の一視座―』表紙

本を手にしたとき、
まずは、章立てを見ます。 
 序論 クチ―オクの秩序とは
 第一章 列島の住まいにみるクチ―オクの秩序
 第二章 クチの諸相にあらわれた住まいの開閉
 第三章 オクと女性の領分
 第四章 集落に伝承されるクチ―オクの観念
 結語  住まいの構造とクチ―オクの秩序を通して読み解く
 あとがき

 

 《序論 クチ―オクの秩序とは》とありますとおり、
空間を分節するのに、オモテとウラ、
ウチとソトなんぞではなくて、
「クチ―オク」なのです。
《第一章 列島の住まいにみるクチ―オクの秩序》
《第四章 集落に伝承されるクチ―オクの観念》は、
「クチ―オク」を対比的にとらえています。
《第二章 クチの諸相にあらわれた住まいの開閉》
《第三章 オクと女性の領分》は、
第一章と第四章に挟まった
第二章と第三章は、それぞれに
クチとオクについて取り上げています。

 

注目しましたのは、
第四章において、
それまでの住まいから集落へと
論究の対象が異なる点であります。
住居から集落への論の展開が見えてきそうです。

 

ボクの悪い癖で
「あとがき」を本文より先に読みます。
こう書かれてます。
◇*三冊目の本書は、
 各部屋や施設が構成する住まいの空間を
 クチ―オクの軸上で
 配置したときに見えてくる住居観を追求した。
 さらに集落の世界観をさぐるうえでも
 有効ではないかと提案した。

 

最終章ともみなせる第四章の「集落の世界観」の記述は、
住まい空間からの発展なのです。
ちなみに著者の
一冊目は1996年『住居空間の祭祀と儀礼』岩田書院、
二冊目は2012年『住まいの文化論―構造と変容をめぐる―』

柊風舎です。

著者の研究歴を詮索します。
「初出一覧」によりますと、
発表論考のうち
最も早いのは
第四章《第二節 漁村集落にみるクチ―オク》ですが、
原題は「集落空間にみる漁民の住居」で
1988年3月31日、横田健一・上井久義編
『紀伊半島の文化史的研究(民俗編)』関西大学出版部です。
原題には、クチ―オクがみえません。

 

この履歴からしますと、
著者は長い間、30年来、温めていた集落空間の構造を
住まい空間におけるクチ―オクの軸で
解析しようとする意欲が
この著書の構成から察せられます。

 

以下、本ブログでは
章立てに沿って
『クチとオク―住まいの民俗学的研究の一視座―』を
紹介しようと思います。

 

究会代表
『大阪春秋』編集委員 田野 登

 

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