2回目の技能五輪全国大会 | 谷本雅一の日々一筆

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石材加工・石積・石張り国家検定1級技能士、平成26年度現代の名工最年少受賞・技能グランプリ金賞の谷本雅一が綴るブログ。
石の魅力や職人の技を紹介します。


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無事、予選を1位通過した私は、今度は追われる立場となりました。2位だった他社の同期が「打倒!谷本!!」と言って練習しているらしいという声が聞こえてきました。


私が修行に行った、愛知県岡崎市は石の産地で、全国の石屋の息子さんや、石屋になりたい人が集まってきて修行する所です。修行生は、昼は石屋に就職し技術を学び、夜は石屋の親方が先生をして下さる学校に行き、製図や実技、ありとあらゆる石の知識を教えて頂き学びます。


その学校の同期が30人近くいました。同期には負けられない。負けたくない。結果が全てだ。


兄弟子と同期。ライバルは2人に絞っていました。他県からどんな人が出てくるか分かりませんが取り合えず勝つ。時間の許す限り練習をしました。昼も、夜も、休日も。負けたくない。それだけでした。


しかも私の立場はアウェイでした。私がまだ出場していない時の全国大会で兄弟子が同点で負けました。優勝したのは岡崎の石屋の息子さんでした。何故だと兄弟子からも意見は出ましたが覆らない。そもそも実力がないと話にならないのですが、最後には大人の事情という事で・・・・・。


今回、私と一緒に出場する1つ上の兄弟子は、岡崎市の石屋の息子さんでした。他県出身の私は同点だったら絶対に負けてしまいます。1点でも上回らなければならない。それも運ですが、厳しいなと思いながら練習していました。


とにかく1点でも兄弟子より上回らなければ話になりません。周りからは無理じゃないかと言われましたが、あきらめられません。


2回目の全国大会は、千葉県の幕張で開催されました。しかし石工だけ、岡崎市内で行われました。当日の朝、当時の彼女が弁当を持って来てくれました。ありがたい。私の一人のファンでした。


今回も、朝の競技は無事に終えることが出来ました。今度は失敗しないように、午後の競技スタートの時に石に手を合わせてから始めました。しかし、やっぱり緊張と怖さで体はガチガチに硬くなり、練習よりも上手くは行きませんでしたが、何とか大きな失敗もなく最後まで今回は収めることが出来ました。


その日の夜、電話で翌日の表彰式に兄弟子と弟弟子、そして私の3人が呼ばれたと電話を受けた後輩から聞きました。何かしらの賞に入ったことは分かりました。


表彰式は幕張で行われました。昨年は悔しい思いをし、会場の隅で見ていた表彰式の舞台に、今年は1位で立つことが出来ました。振り返れば、この時ほど嬉しかったことは無いように思います。

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