初めての第34回技能五輪全国大会in島根 | 谷本雅一の日々一筆

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石材加工・石積・石張り国家検定1級技能士、平成26年度現代の名工最年少受賞・技能グランプリ金賞の谷本雅一が綴るブログ。
石の魅力や職人の技を紹介します。


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エピソード①の続きになります。


無事予選を4位で通過し、全国大会に出場することが出来ました。5人位しか全国大会に出場できないと聞いていたのに、最終的には愛知県から10人も出場でき、ちょっとビックリしたのですが、ここからが本番です。


まず、この全国大会で優勝することが目標でした。この大会で優勝すると、スイスで開催される国際大会に日本代表として出場できます。この国際大会が1番の目標でした。国際大会は、2年に1度の開催になります。年齢制限がある為、私にはこの1度しかチャンスがありませんでした。


予選通過上位3名の上手い事上手い事。自分も兄弟子達の様になることが出来るのか?と思うほど、非常に上手かったです。


2月に予選、本選が秋の10月~11月。約8ヵ月間、より一層練習に励みました。最初は段々とスピードも上がり、徐々に上手くなっていく手ごたえがありましたが、ある程度まで行ってからが遠い。やってもやっても上手くいかない。


兄弟子がとても大きく見え、心が折れそうでした。


記憶は定かではないですが、その年の夏ぐらいか、当時私を可愛がってくれていた修行生の5年生の兄弟子と、今大会
優勝候補筆頭の4年生の兄弟子と一緒に話す機会がありました。


その時お酒の入っていた兄弟子の言葉を、今でもはっきりと覚えています。「お前がどれだけ練習しても、お前には負けない」その言葉に正直イラッとし、闘志に火が付きました。それからもう一度気合を入れ直し、より一層練習に励みました。


全国大会本番当日、選手は10数人。ぜっけんが配布され、私は4番。優勝候補の兄弟子は5番で隣り合わせで競技することになりました。私は嫌がおうにも兄弟子を意識しました。


午前中は良いペースで自分なりにも手応えがあり、行ける!なんとかなる!と思い昼休憩を迎えました。午前中に、兄弟子も何らかのミスをしてしまい、厳しい状況でした。「お前行けるぞ!」「そのまま行け!」と兄弟子に声を掛けられました。見渡してみると自分でもそこそこいけてる。3位までには入っているのではないか?と思えました。自分の中では優勝候補の兄弟子と、私の一騎打ち??かもしれないと思いました。


現在自分は上位に入っている。もしかしたら優勝も狙える!そのように感じながら午後からを迎えました。


この思いが気負いになったのか、午後からは体がガチガチに硬くなり、思うように動かない。するとやはり大きなミスをしでかしてしまいました。しかも致命的な・・・・・・。


もうそこからはボロボロでした。一度上手く行かなくなると、何をやっても上手く行かない。見事に惨敗でした。大きなミスが尾を引いて何の賞にもかからず、やはり5番の兄弟子が優勝されました。出来栄えも見事でした。格の違いを見せつけられました。


表彰式で台の上に乗り、メダルを掛けてもらう兄弟子がすごく大きく、かっこよく、輝いて見えました。それを私は会場の後ろの方から見ていました。自分がかっこ悪く、恥ずかしくてその場から逃げ出したかったのを今でも覚えています。



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