父島出港の光景 | 3年前のしこうの楽しみ

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小笠原父島を出港し、帰路に着きました。
小笠原はリピーターが多いとのことですが、出港日が近づくにつれてその理由を何となく感じられたのでした。
滞在日数が重なるにつれ、だんだん居心地が良くなっていくのです。

おそらく、それは大自然の中で自然と共に在る快さなのでしょう。
世界自然遺産になって観光客が増えたとはいえ、あまり観光化されていないのが良いのかもしれません。
訪問客でありながら、島の生活に馴染むような感覚があります。

それでいて、船のスケジュールの都合、滞在日数は3泊4日です。
もっと長くいようと思えばいれるのですが、次に帰る船まで一週間弱滞在を延ばさなければなりません。
そのため、ほとんどの仕事ある人は3泊しかできないこととなります。

これは、小笠原を満喫するには少し短い滞在でしょう。
だからなのか、帰る頃にはまた来たくなるのかもしれません。
そして、それだけだとまだ弱いかもしれませんが、出港時の見送りがその想いを確定させるようにも思います。

雨にも関わらず、あまり大きくないターミナルにたくさんの人が見送りにきていました。
人口1000人ほどの島なのに、おそらく200人くらいは来ていたと思われます。
古き良き日本の姿と旅情というところでしょうか。
長旅にたつ家族を見送るかのごとくです。

しかも、これだけでは終わりません。
船の出港と共に、ダイビングショップやイルカ観光のボートが併走して、スタッフが手を振り続けます。
そして、港の入り口あたりまで来ると、船に近いボートから順番にお礼の言葉を言って、スタッフが海へと飛び込んでいくのです。
何とも言えない異様な光景でありながら、感動を誘います。

それは、素直にまた戻ってきたいという反応を呼びそうでした。
もし、小笠原に空港ができて行きやすくなったなら、この良さもなくなるのかと思うと、便利でないことの味わいが身にしみたのでした。

谷孝祐
2014.2.12 18:40