小さなお話Ⅲー⑧ー | 帰郷の人

帰郷の人

居住いを正して お迎えする


テーマ:



〜 アイ 〜





(早く伝えなければ

子どもたちに早く)

白い光は ある一軒の家に 狙いを定めた……




高野愛、14歳。両親と三人暮らしである。
今日は、注文していたAI(人工知能)ロボットが届く日だ。
家庭用AIに対する世間の関心は高く、発売と同時に売り切れ、
入荷待ちの状態が続いていた。

愛は、この日を家族の誰よりも待ち望んでいた。
なぜって、彼女は子どもの頃からオッチョコチョイで、
両親から叱られたり、友達に笑われたりするのが日常茶飯事だったのだ。

でも、AIがあれば何でもやってくれるので失敗が少なくなる。
いや、それどころか失敗しなくなるかもしれない。
これからの生活を想像すると、愛は嬉しくてたまらなかった。
朝食を食べ終わると、玄関の呼び鈴が鳴った。
「来た!」

自分専用に一台もらった愛は、部屋に戻り早速箱を開けた。
思いの外コンパクトなロボットが出てきた。
簡単な初期設定を済ませると、彼女は緊張した面持ちでロボットに話しかけた。

「あー初めまして……私は愛と言います。よろしくね」
「初めまして、私はエーアイと言います。よろしくね」
「名前似てるわね。ていうか、AIはアイだから同じ名前だわ」
「AIはアイだから同じ名前」
「ウフッ、可愛い。えーと、なになに……入力情報から統計的に割り出した
ユーザーの基本的性質と、表情筋の動きや声などから解析した心理データを
組み合わせることにより、推論で高度な対話を実現。
ユーザーをサポートしながら、快適な生活・速やかな目標達成へ導きます……
へぇ、すごいなぁ。みんな手放せなくなるはずね」

説明書を見ながら、愛は傍に置いてあるグラスに手を伸ばした。
がうっかり倒し、中身をこぼしてしまった。
「きゃぁ〜 ! やっちゃったぁ。こんな時もエーアイが
(愛ちゃん、手元をよく見て、気をつけて)、なんて言ってくれるように
なるのかなぁ。お母さーん、雑巾どこだっけー?」


〜つづく〜


流れ星
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