うし年に因んで
今年の干支は丑(うし)です。牛と言うと牛歩のように動作が鈍いというイメージがわきますが、愚直で勤勉というイメージもあります。昨年は新型コロナウイルスの話題に明け暮れた一年でしたが、会津張子の「赤べこ」はご存じでしょうか。赤べこは赤い牛(東北地方の方言で牛のことをべこと呼びます)の張子で赤色に塗られ、黒い水玉模様が点在します。赤色は疱瘡(ほうそう)の疫病神を退散させ、黒い水玉模様は疱瘡のかさぶたを表現しています。赤べこを手元に置くと牛が瘡(くさ、即ち腫れ物)を治し、子供が疱瘡にかからないと信じられていました。また、香川県には高松張子として「牛乗り天神」があり、牛乗り天神には学問の成就の願いが込められています。牛には米俵や千両箱を背に乗せることから豊かさを、さらに子供の健やかな成長への願い、流行り病から家族を守ろうとする姿が思い浮かんできます。新型コロナウイルスはワクチン接種が人々に行き渡らなければ安心できません。まだまだ長い道のりが続くと思いますが、「牛の歩みも千里」とあるように確実に前進しなければと思います。
今年の年末年始は憂鬱!?
12月になりました。例年なら年末年始は色々な行事があり、何となく慌ただしい中でも明るさがありましたが、今年は世界中が新型コロナの蔓延で年末年始は憂鬱な時期となりました。当施設にはまだ、ウイルスが忍び寄って来ていませんが何となく不安が付きまといます。この時期は医療機関が休日体制となりますので、コロナウイルス感染者の入院が困難となる可能性が高く、まして認知症があり徘徊する人はほぼ入院は断られる可能性が高いと思われます。先日の新聞でも、東京のある介護老人保健施設ではこの感染症に対する予防対策を行っていたにも拘らずクラスターが発生し、次々と周囲の入所者や職員に感染が伝播して、結局終息するまで3週間も要したとの記事が載っていました。そうなると、果たしてこの感染症を防ぎきれるのだろうかと思わざるを得ません。当地でも11月の連休中に多くの観光客がやって来ましたので、恐らく12月初旬~中旬にかけて多くの陽性患者が出ると思います。最近は感染経路が不明の人が多いとか言われていますが、これからは有効なワクチンが接種されるまで、一層感染予防に対して対策を疎かにせず愚直に基本に忠実であるべきかと思います。
国立工芸館のあれこれ
先日、国立工芸館へ行って来ました。その日は開館日に当たり秋晴れの日でゆったりとした時間を過ごせました。この建物は東京国立近代美術館の分館として明治期洋風建築の特徴が残っている旧陸軍第九師団司令部庁舎と旧陸軍偕行社(社交場)の2棟を渡り廊下でつなぎ、県立美術館と県立歴史博物館に挟まれた場所に移転されました。これらの建物のうち司令部庁舎は明治31年に金沢城二の丸跡地に建てられ、その後昭和43年に県が建物を取得して現敷地内に移築しています。偕行社は最初は大手町に建てられましたが、明治42年に司令部庁舎に隣接して移築されています。現存する師団司令部の建物は数少なく、偕行社とセットで残っている金沢の例は希少とされています。見学した日は偕行社が収蔵庫や事務室に使用していることから、展示場である司令部庁舎の方しか見学できませんでしたが、偕行社の中には多目的エリアもあり将来的には見学も可能とのことでした。展示室に展示された工芸品は正に日本を代表する一級品ばかりで「芸術の秋」を楽しめること請け合いです。なお、赤レンガ造りで親しまれている県立歴史博物館は元々は第九師団の兵器庫であり、こうした明治期の威厳ある建物が「文化の森」と称されるこの地で一堂に並ぶ様は全く壮観な印象を受けました。