スイスイ、スイスイ水の上
鏡の様な水の上

自分を見ながら歩き回って
中を覗くのに立ち止まる

世界が違う中と上

水の中を歩けたら…
上を見ながら歩けたら…
そんな自分が写る、水の上

今の自分は水面を歩く
写る空を見ながら、水面を歩く

スイスイ、スイスイ水の上
僕は風
姿が見えない
何処に居るのか分からない

僕の気持ちで風が吹く
暖かい風
弱い風

僕の気持ちを分かってくれない
冷たい風
強い風

そんな僕を壁で遮る
みんなと居たいのに…

でも…僕もみんなの事を分かっていないのかも!?…

気ままに風が吹く
姿が見えない…僕は風
坂道登る
何処までも登る
後ろを見ない、振り向かない
見上げれば遠い景色
時間を掛けて登り続ける

坂道登った
前に道はない
後ろを見ると、過去を思い出す
時間と苦労…あの時は…
見上げても道はない

坂道探して空を飛ぶ
空の景色を忘れはしない
風に飛ばされ、自ら羽ばたく
坂道探す…また登る…
風が吹けば水面は揺れる
小石1つで水面は波立つ
風が強ければ水面も荒れる
岩に当たれば繁吹きになる

荒れた水面は自分は写らない
小さな繁吹きは自分に掛かる

時間が経てば風は止み
繁吹きは飛ばない

穏やかな水面は自分が見れて
澄んだ水面は底まで見れる
日が経つにつれ、鏡面のように自分を写し出す
紙にメモを書く、絵を描く
紙に記憶を書く、無邪気に描く
記録を残す為、自分を削る
小さくなると分かっているのに…
自分が犠牲と分かっているのに…
でも紙があるから書きたくなる
小さくなっても書きたくなる

書きづらくなるだけで、決して自分は無くならない
自分の存在を残す為に…
書いた思い出を残す為に…
それと書かれた紙の存在も残る