シンガポールの平日の朝は、どうやら一つだけではなくて、幾つかの通勤快速バスが通ってるらしいですね。


ですね、って言われてもそんなの知らないよ、て方も、そうそう、知らなかったの?そんなの常識でしょう、って方もいらっしゃると思いますが。私は最近シティ方面へ通う生活が始まったので、知ったのはごく最近です。


 
時間をお金で買えるシンガポールなので、タクシーとバスとでは所要時間に雲泥の差が出てきます。なので、バス代に少し上乗せして、シティまでがーっと一気に走ってくれる通勤快速バスは本当に便利。

 
ちなみに快速バスの料金は4ドルくらいです。同じ距離をタクシーに乗ったら、朝は追加料金も取られるので20ドルくらいかな。

 
それで、私が良く乗るプライベートの快速バスの運転手さんが、ニコニコしててとても気持ちのいいお兄さんなのです。彼はなんとなくたたずまいがサイババに似てるので、勝手にサイババのバスとよんでいます。

 
世界的に有名な夢と魔法と悪者の王国でしたら、バスの運転手が笑顔でいるのも分かりますが、シンガポールのバスの運転手が仕事中に笑顔なのは、ちょっと驚くほど珍しいことです。まぁ、私の知らないところで微笑みながらハンドルを切ってる運転手もいるかもしれないけど。

 
プライベートのバスは原則として着席が決まりらしく、席が埋まるとお客を乗せないこともあります。バス停をパスしちゃう運転手もいます。

 
だけどサイババさんは例えバスが満杯でも律儀にちゃんとバスを停めて、乗って来る人ひとりひとりに、「ごめん、もう席は無いんだけど、いいかな。」と、申し訳なさそうな笑顔で聞くのです。お客も、えー!とかそういう反応は無くて、「あぁ、いいよいいよ、立つから気にしないで」とか、せかせかとしがちな朝に、和やかな雰囲気。
 

それで多分あれはサイババさんのだと思うけど、ダッシュボードにべたっと瓶の絵が描かれている紙が貼られているのです。瓶の中には、「幸せ」「平和」「笑顔」とかが入っていて、それで一言「あなたの一日を覚えておこう」とかそういうような言葉が書かれている。
 
不安、とか、恐れ、怒り、悲しみ、では無くて、一日の最後に自分の心の中に残すのは、ついおかしくて笑っちゃったことや、穏やかに暮れる夕日や、すれ違う親子の笑顔や、そういうものであってほしいよね、ってことかなと。
 
サイババさんの笑顔も、きっと働くみなさんの胸の小瓶にことんと落ちて、残っていることでしょう。
 

mica


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