


井上靖氏の天平甍で紹介された金堂は10年ぶりの修復をおえ、門を潜ると威風堂々の姿を現す・・・
何でも、建物の各所にギリシャ様式が取り入れられているとか???
ボランティアのおじさんが盛んに、まさに口角泡の状態で喋っている・・・・
耳をそば立て聞いていると・・・
『金堂は、講堂という勉強をする建物から20年ほど後に、如宝という鑑真の一番弟子の尽力により建立されたもので、この如宝・・・なんとイラン人・・・昔のペルシャ人で、それがためかギリシャ様式が・・・』と、声高に説明している?
結構な美男子で、今でいうダルビッシュ投手のような風貌であったのかもと創造させる?
さらに、鑑真は朝廷の受戒(お坊さんの国家試験)で、偽坊主の粛清が終わると、朝廷は鑑真が律宗なる仏教の布教に掛かるや、これに警戒をし追放している???
やむなく、鑑真は私寺の【唐律招提寺】を、平城京のさる屋敷を移築して作ったと言う。
要するに東大寺が国立大学に対して、私立大学のようなもの????
唐招提寺と改名?されたのは、金堂が建立されてからと思われる・・・・
そんな事を思いながら、境内の一番奥を散策していると・・・・なんと・・・・
【唐律招提寺】と書かれた瓦屋根を発見・・・・当時のものか、最近何かの理由で焼かれた物かは定かではないが・・・さらにロマンを誘う風景でなのだ・・・!
帰り、門を出るとき・・・目が合った外人で足の不自由そうなご夫人に・・・にっこりとお辞儀された・・・
そのご婦人はなんと、門の内側で金堂に一礼してから不自由な足を持ち上げるように出て行かれたが・・・
仏像や建物見物だけで手も合わせない日本人がなんと多いいことか????