何時ものように・・・・
「アメリカン・・・フレッシュいらないよ・・・」
山本周五郎に取り掛かり・・・10分ほどした頃・・・
奥の席で電卓叩いていたママが・・・
『や~お久しぶりですね・・・なに読んでいらっしゃるの?』
「山本周五郎ですよ・・・ママは最近読んでいます?」
『前は・・・ほら山田なんとかさんって銀行辞めた人の・・・・・』
「そんな難しい本を読んでいるんすか?」
『あら・・・いろいろよ・・・黛まどかさんの俳句の本も好き・・・あの人の俳句は普通の言葉で・・・わかりやすいから・・・でも最近目がね・・・』
「あ~・・・ママ幾つなんですか・・・?」
づ~と前から気になっていたが、思い切って聞いてみた・・・
『ま~あなたは幾つ・・・』
「私は、〇〇歳なんですよ!」
『ま~私しは・・・ず~っと上よ・・・10年なんだから!』
『先日も孫が、DS買ってくれて、ぼけ防止だって・・・難しいのより、簡単なのを早くやるほうが良いって言うんだけど・・・もう飽いちゃった!』
『目がしょぼついて、本もテレビも疲れるの・・・でね・・・主人と落語を聞くことにしたのよ・・・』
「面白いでしょ?子雀、米朝・・・私も枕元で聞いて笑いながら寝てますよ・・・」
『ホホホ・・・ほんと、子雀って天才よね・・・ほかに三枝、文珍の新作も面白いわ・・・』
「ねぇ~・・・材料集めて、組立て、喋って、笑わせる・・・凄いことですよね」
『そう~、でも沢山買うの大変よ・・・』
「違いますよ・・・20本位を繰り返し聞くんですよ・・・?・・・そのうち覚えて、自分で話してる気分になって、途中で寝てしまうから・・・ほら子供の頃おばあちゃんが寝物語してくれたでしょ・・・何回も・・・」
『そうよね・・・寝物語ね・・・そうしょう・・・ホホホ!』
「じゃ~帰ります・・・・・・」
此処のアメリカンは、420円だ・・・
『今日は、20円負けとく・・・ホホホ・・・』
八千草薫似のママ・・・すっかり目が小さくなっが、アイラインをバッチリ引いて、凛としている。
帰ってネットを見たら、奇しくも八千草薫と同年齢だった・・・フフフフ!