「あけまして、おめでとうございます。」
『おめでとうさん、今年もよろしゅう頼みます。』
「会長年をとりませんね!」
『あほなこと、いいないや・・・ハハハ・・・』
『最近、友達に合うたら、誰それが死だ、入院した・・・そんな話しばっかりで嫌んなるで!』
『そらそうと、どうやねん今年の景気は・・・大きなところがドタドタしてんのに、わしらみたいな小まこい所が、無事で居れるわけが無いわな・・・』
「はい、確かに向こう先見えまへんわ、たぶんこの春先から一気に売上のダウンがきますやろ、こんだけ大手企業が、縮んだり、こけたりしてますさかいに・・・」
『ま~わしら、ええ時代に生きてきて、あと死ぬだけやけど、死に際が苦しいのもかなわんな~ハハハハ』
「アメリカがこけたのが、痛いですね!」
『そうや、わしらの若い頃のアメリカと、今のアメリカは、ちゃうな~』
「アメリカ一極集中が終焉しますんやろうな~」
『そやけど、アメリカは、喰いもん作るから、最終的には強いで!』
確かに、最終的には、居食住で・・・食が一番大事・・・・?
「それじゃ~そろそろ、帰りますわ!」
『あ~有り難うさん!あんさんも頑張ってな!』
相変わらず、ゆったりとして歩みで、柔らかな笑いで、会釈してくれた、ミラーに・・・
相変わらず、若者のダウンのベストがやけに似合う老人が立っていた!