道路族と呼ばれる人達がいます。彼らが出す騒音も二階の足音と同じU200騒音(200Hz以下の低い音)です。#2 の車のアイドリングでも触れたように 壁・外壁という大きな振動面を挟む形になるのでU200騒音をクリアに聞くことになります。          そして家の中に入った騒音が壁の間を往復する残響がプラスされ 実際の音よりも

うるさくなるのです。

 特にモーター音が連続するアイドリングのような場合は、言わば音の津波なので

小さな音でも残響が消える前に音が足されることになりトラブルの原因になります。

わんこ蕎麦を食べ終わる前に蕎麦を足されて お椀から溢れる状況に似ています。

 バスケットボールやサッカーボールの音も散歩している犬の鳴き声もすべてU200騒音です。外では騒音主に残響が聞こえませんし200Hz以上の生活音も聞こえるのでうるさくしているという自覚は生まれません。むしろ『多少、音はするだろうけれどブロック塀も外壁もあるのだから家の中ではうるさくはないだろう』と考えるのが普通ではあります。しかし、実際の家の中では残響がプラスされたU200騒音が響いているのです。

 

 道路族の騒音はマスコミの論調では『 道路で騒ぐ非常識な人たちの話 』として語られます。原因は確かに そうなのですが、問題の本質は他の騒音と同様に『 200Hz以下の低い音は壁越しに聞くと より うるさく不快になるというU200騒音問題 』なのです。しかし、それを理解している人がマスコミを含め ほとんどいないことが

騒音トラブルの真の原因です。

 

 マンションで事件が発生!

   駆け付けた記者が隣の入居者にインタビューしています。

 『 悲鳴を聞きましたか?』

 『 悲鳴は聞こえませんでしたが…揉み合うような音がして…ドスン!と何か倒れる        ような音がしました 』

 何度、この会話を聞いたことでしょう。窓が開いていないと悲鳴は聞こえないの

です。『マンション中に響き渡る悲鳴』をイメージする人はサスペンスドラマの見過ぎです。 壁越しだと1000Hz以上の悲鳴はほとんど聞こえず、200Hz以下のドスンという音だけが聞こえる、これが現実。マスコミの方を含めて、基本的なことを理解していない人が日本には1億人以上 住んでいるのです。