古代のチーズとも呼ばれる蘇はゆっくりと牛乳を煮詰めたもので

飛鳥から奈良時代の貴人たちが食していた記述が残っているようです。

もともとは中央アジアの草原で生まれたであろう蘇は

シルクロードを経て飛鳥の都に辿り着いたのでしょうね。

そして当時、飛鳥には多くの異国の民も住まわっていましたから

レシピも教わったものかと思われます。

 

もちろんこれを食べることが出来たのは貴人のみ。

賓客のもてなしや、貴婦人たちの美容の源、あるいは病気に罹ったとき、

薬草とともに食べて滋養を摂り回復を図ったのでしょう。

 

「蘇」=よみがえる

 

健康も美も若さも蘇らせてくれる「蘇」は

古代において不老長寿の妙薬であったのかもしれないですね。

 

作り方はいたって簡単。ただ根気だけあればだれでも作れます。

 

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成分無調整乳を一リットルテフロン加工のフライパンに入れて

じっくりと煮詰めます。

 

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一時間経過後、変化はないように見えますが

ほんの少し黄味を帯びてきました。

 

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二時間経過しました。フライパンの縁ギリギリまであったミルクが

一センチほど煮詰まりとろみが出てきました。

 

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根気、根性でさらに一時間、混ぜ続けてこの状態。

 

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しかし、ここからは早かったです。あっという間に

 

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固形物となりました。

 

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粗熱を取ってからラップで包んで形を整えて体重測定???

1リットルのミルクが148グラムになりました。

 

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見た目、チーズでしょう?さらに小さく切ってまずはそのまま一口

ナッツのような香ばしさと芳醇なミルクの香り、さっくりとした歯触りがして

仄かな甘みとわずかな塩味の食べたことのない味わいです。

 

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ほんのすこーし、お塩とオリーブオイルをかけてみました。

ここでふりだしに戻る?実は何故今「蘇」なのかと言いますと・・

 

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この本のこの部分が気になって^^;

 

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「あおによし、それもよし」は現代人のミニマリストが

奈良時代にタイムスリップして山上憶良として生きる?コメディタッチのストーリー。

有り得ない展開とはいうものの、今のところ史実は曲がっていなくて

不比等や長屋王、阿閉皇女など、作中人物の性格が何とも個性的且つ愉快で

そのあたりを歴史小説と比べて読む楽しさもあり、すっかり嵌っております。

 

私の動機はこの本でしたが、「蘇」は今ブームにもなっているようです。

コロナ禍で学校給食がなくなり、牛乳が余ったことで、大量消費して作る「蘇」が

SNSで話題となり、自宅待機中、作ってみる方が大勢いらっしゃったのだとか。

レシピを検索してみたらたくさんの方がアップしていらっしゃいました。

私のように時間をかけずとも電子レンジでいとも容易く作る方法もあってびっくり。

食べ方もいろいろあって、蜂蜜をかけたり、ナッツやドライフルーツとあわせてみたり

古代の蘇がとてもお洒落なスイーツやワインのお供に生まれ変わっていましたよ。

他にはない食感は食べてみないとわかりません。

時間と根気のある方はぜひ作って味わって

古代の貴人たちに思いを馳せてみてくださいませ。

 

 

高松塚のレディたち♪華やかですよねえ・・(画像はネットから)

コミックの帯に書かれているような「地味」な時代では決してなかったと思います。

お終いまでお付き合いくださってありがとうございました。

おやすみなさいませ。