◆秋きぬと荻の葉風のつげしより思ひしことのただならぬ暮【式子内親王】
ただならぬは尋常ではないということ。ただならぬほどに思う秋・・
寂しいのか寂しくないのか
幸せなのかそうではないのか・・
◆おしこめて秋のあはれに沈むかな麓の里の夕霧の底【式子内親王】
思うなら思い続けて
沈むなら沈み込めばいいと思う秋
式子内親王 後白河帝の皇女さまです。
和泉式部と並んで私の好きなかたですが、
自由奔放に恋の歌をうたう和泉式部に相対して
じっと忍ぶ恋をつぶやくようにうたう式子内親王の声にならぬ声、
静かに深い恋の歌はとても好もしくてことに秋のうたが美しくて・・・せつなくて。
画像、芒は近くの河川敷の夕暮れです。
