平成30年3月17日、当院にて健康セミナーを開催いたしました。

今回のテーマは

 「こんなサインに要注意!!手遅れにならない早期発見&予防法

                           ~サインを見逃すな!!~」

 

 

 

日本の平均寿命は、平成になってから30年で、約5年延びており、男女ともに80歳を超えています。

ただし、健康寿命と平均寿命の差は、ほぼ変わらず推移しています。

これは、寝たきりや車いす生活、介護が必要な状態になる期間が、約30年間変化していないことを表しています。

 

 

今回は、突然死や寝たきりにならないように、特に原因になりやすい、脳血管疾患、心疾患、認知症、骨折についてお話ししました。

 

 

まず、以前のセミナーでも行いましたが、かくれ脳梗塞のチェックを3種類ほど行いました。

かくれ脳梗塞は、脳卒中発症リスクが4倍以上、認知症発症リスクが2倍以上になると言われています。

もし、今回のチェックでひっかかった人はいつでも相談に来てください。

 

 

次に、心疾患についてお話ししました。心疾患は、主に血管が老化することにより起こるのですが、その血管の老化を起こす原因は、糖尿病、高血圧、脂質異常症です。一見別々の病気に思えますが、実は深い関係があるのです。

健康診断などで数値が高いと診断されましたら、放置せずにしっかりと治療しましょう。

 

 

脳の劣化の一つの認知症は、認知機能テストなどの活用で初期の段階で見つければ回復の可能性もあることを紹介しました。

当日は実際に認知機能テストを実施し、参加者の方にも実際に取り組んでいただきました。

及第点はもちろん、満点を取られた方など多くの方が問題なしの結果に安心されていました。

点数が低かった方や気になることがある方はいつでもご相談ください。

 

 

最後に、骨折についてお話ししました。骨折の主な原因は、骨の密度が少なくなる、骨粗鬆症です。

骨粗鬆症になることにより、少しこけるだけで骨折を起こす可能性があります。

特に、高齢者の方が大腿骨を骨折すると、約半数の人が車いす生活になり、お風呂に介護が必要になってしまいます。

骨粗鬆症の予防には、食事と運動が重要です。

カルシウム、ビタミンD、ビタミンKを積極的に摂るように心掛け、日中の運動を行ってください。

日光に当たることにより、骨の強度が高くなります。

 

 

今後、平均寿命が100歳の時代がやってくると言われています。

これからは、平均寿命だけでなく健康寿命も延ばすように皆さんでがんばりましょう。

 

 

今回も多くの方に参加いただきありがとうございました。

 

 

 

次回もお楽しみに!!

 

平成29年11月18日、当院にて健康セミナーを開催いたしました。

今回のテーマは

 「なんで私の血糖値下がらへんの?

          ~血糖値改善のポイントはココ!!~」

 

 

今回は、ダイエットをしているのになかなか痩せない!血糖値が下がらない!!

という方の特徴や、肥満と糖尿病との関係についてお話ししました。

 

 

皆さんは肥満の定義をご存知でしょうか?

 

見た目が太っている人?糖尿病や高血圧の人?

実は、BMIという体重÷身長÷身長で求められる数値が25を超える人が肥満になります。

 

また、肥満の原因はお肉や油ではなく、糖分を過剰に摂取することにあります。

つまり、肥満の人ほど糖尿病になるリスクが上昇します。

 

 

今までのセミナーでも何度かお話ししましたが、糖尿病の治療薬にも様々な種類があります。

 

薬により副作用や飲み方も違い、その特徴を知っておくことで災害時や体に異変があった場合に即座に対応できますので、

皆さんも自分の服用している薬だけでも覚えてみてはどうでしょうか。

 

 

よく患者さんから、「食事に注意してるのになんで血糖値下がらへんの?」

と質問を受けます。

 

そういう方の話をよくよく聞いてみると、確かに甘いものは控えているが、喉が渇いたらジュースを飲んだり、

食後に果物を食べたりしていることが多いことがわかりました。

 

ジュースにも果物にも多量の糖分を含むものが多く、それひとつで一食分に匹敵するほど血糖値を上昇させる物もあります。

いくら甘いものを控えていても、これでは意味がないですよね。

 

他にも、食事をとる時間が遅かったり、炭水化物をとる量が多かったりすると血糖値はかなり上昇します。

 

また、同じ食事でも食べる順番により血糖値の上昇を抑えることができます。

最初に野菜のおかず、次に肉や魚などのたんぱく質のおかず、最後にごはんや麺類などの炭水化物。

この順番で食事をとると血糖値の上昇を抑えることができます。

 

皆さんは、普段の食事でこのようなことに気を付けていますか?

初めて知った!という方はぜひ、今日から実践してみてはどうでしょうか。

 

 

当医院では、患者さん一人一人に合った治療を選択し、HbA1cを6.2~8%以内に抑え、

さらに、糖尿病療養指導士、管理栄養士が患者さんの食事面、生活面をサポートします。

 

何か気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

 

 

今回は、天気の悪い中、多くの方に参加いただきありがとうございました。

 

次回もお楽しみに!

先日、「フレイル」漢方薬理研究会に参加してきました。

約260名の医療従事者が参加という事で、大きな会場が一杯となり、この分野の関心の高さを感じました。

 

「フレイル」とは、あまり耳慣れない言葉ですが、海外の老年医学の分野で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に対する日本語訳です。

「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などになります。

簡単に言うと「だるい、しんどい、老けてきた、筋力が落ちてきた・・・」といったところでしょうか。

 

増え続ける医療費対策として、厚生労働省は「メタボリックシンドローム(メタボ)」に力を入れていくとして取り組んで参りましたが、2018年度以降、厚労省はこの「フレイル」に着目し、国民の健康寿命(健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間)の増大に取り組んでいくとの事です。

 

ちなみに日本人の平均寿命(文字通り寿命です。)と健康寿命の差は男性9.02年、女性12.40年です。

すなわち10年前後は何かしらの病気を抱えて生活をしていってるということです。

早めに「フレイル」対策を行う事が、この健康寿命の増大に寄与するのです。

 

当院では、患者様の健やかな生活、人生を全うして頂けるようお手伝いをさせて頂きたいと願っております。「最近、疲れが取れない」、「ちょっとした運動でも体がだるくなってしまう」、「やる気が出ない」などありませんか?

「フレイル」の始まりかもしれません。

早め早めの対策が重要です。お気になられる事がございましたら、いつでもご相談下さい。