中国漁船の船長釈放 | 経済、社会を考える

中国漁船の船長釈放

 今回の中国漁船の船長を釈放した那覇地検の判断は、政治的要素が大きく作用し、実をとるか名をとるかの問題であった。船長は公務執行妨害を否定しているし、裁判が長引く可能性がある。そうすると中国は、日中の経済協力事業を次々と中止して、さらに圧力をかけてくるだろうし、中国との深い経済関係にある日本にとってとても大きなマイナスになる。しかし、船長を釈放すると、中国側は日本は中国の圧力に屈したと宣伝し、国際的にも日本の外交の弱さを露呈してしまうことになる。経済をとるか、日本外交の名誉をとるか。今回は、経済、いわゆる実をとったことになった。