明日は78年目の終戦の日。

 

靖国神社 に対する画像結果

 

靖国神社

靖国神社は、戦争で亡くなった人たちの霊が祀られている

場所として有名で、当時から戦死した人間の魂は皆ここに

集まると言われていました。

そのため、戦時中に兵士たちが「戦死した後のあの世でも

ずっと仲間だ」という意味から、死を覚悟した出撃の際に、

お互いに「靖国で会おう」と言って別れたことが多かった

と伝えられています。

また「靖国で会おう」は、「九段の花の下で会おう」とも

言われました。


「靖国神社」の現在の住所は千代田区九段北3-1-1ですが、

当時から靖国神社は「九段」とも呼ばれていたためです。

この神社は春に満開の桜を咲かせます。

九段の桜の花の下で会おうは「靖国で会おう」と同様の

意味になる言葉となりました。

 

靖国の桜 に対する画像結果

 

 

あるとき、好奇心旺盛な中国・北京からの女性留学生が、

「日本と中・韓の間で、いまなお議論の的になっている

靖国神社のいわゆるA級戦犯合祀。その靖国神社にぜひ

行ってみたい」とのことで、旧海軍航空隊の慰霊祭に

連れて行ったことがある。

 

参拝を済ませて本殿から下がるなり、彼女は、

「想像していたのと全然ちがう。とても静かな空間で、

心がきれいになる気がしました」と言った。

「A級戦犯が祀られている、というので、東條英機や

祀られている『戦犯』たちの像か写真か何かがずらっと

並んでいて、それを拝礼するようなイメージを抱いて

いたんです。

それが行ってみるとあまりに簡素で清浄な空間であった

ことに驚きました。

神職の祝詞のあいだ、すすり泣く高齢のご遺族の姿を見て

心を打たれ、改めて戦争の悲劇がいまも続いていることを

知りました」

 

なにごとも、その場に行ってみないとわからない、と

実感した体験である。

行ったうえでなおかつ、批判することは自由だ。

だが、靖国神社の成り立ちやいわゆるA級戦犯合祀に

批判的な人も、そこに自分の意志で参拝する人まで

止める権利はない。

 

戦後78年、もはや「靖国で会おう」との約束通り、

戦友に会いに参拝する元軍人はほとんどいなくなった。

それでも8月15日には多くの人が参拝の列をつくる。

 

威圧的な右翼の街宣車が現れ、左翼団体との小競り合いが

起きることもあるが、警察による交通規制、取り締まりが

功を奏してか、近年では以前よりかなり少なくなった。

 

参拝するのはもちろん、大半が右翼などとは、まったく

関係のない一般市民である。

今年の「終戦の日」の靖国神社では、どんな光景が

見られるのだろうか。

 

 

神立 尚紀

カメラマン・ノンフィクション作家

 

 

 

 

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