近ごろとてもいやなニュースが多い。

フランスだって残酷でいやなニュースは多い。

しかし、辻氏の語る犯罪は荒っぽくはない。

立派な犯罪なのに、パリっぽいといったら

失礼かな。

 

辻 仁成さんブログより

 

某月某日

高級デパートに立ち寄った。
そこで、駐車スペースの奪い合いがはじまっていた。
「落ち着いて。騒ぐな」
「お前こそ、黙れ。そこは私が停めようとしていた

場所なのよ」
とマダムたちが駐車スペースの奪い合いで大喧嘩の

真っ最中なのだった。
パリジェンヌとか言ってるけれど、女性誌に登場

するような、かっこいいマダムに会ったことがない。

(ごめんなさい)
ともかく、大声で罵り合っているので、その隙に、

車を割り込ませて停めたジャパニーズソウルマン辻。
「ちょっとあんた、何、勝手に停めてんのよー」
とマダムに怒鳴られたので、父ちゃん、すました顔で、

車から降り、
「ソーリー、アイカンスピークフレンチラングエッジウエルー」
と肩をすくめて、その場を颯爽と離れたのだった。
えへへ。喧嘩している方が悪いよね。

 

館内をふらついていたら、アジア系の店員さんに

呼び止められた。

インフレだし、人が少ないし・・・。

とにかく退屈そう。

ひと頃は、中国の観光客で溢れていたけれど、

コロナのせいでか、団体客も見当たらない。

 

台湾人だという店員さんのムッシュ
「あなた、日本人でしょ?」
「なんでわかりました」
「韓国人かも、と最初、思ったけど、骨格も、

髪型も、ぜんぜん違う」
「それで、中国人かな、と思ったけど、歩き方が、

違うでしょ」
「あー、よく言いますよね。日本人ってどういう

歩き方なんですか?」
「日本の人は、重心の位置が他のアジア人とは

違うのよね。それに、歩く速度が遅い」
「あとは、顔かな。おにいさん、たれ目だから」

 

店員であるムッシュが、少し離れたところにいる

マダムを指さした。
「あの人のシャネルのバッグとか、狙われてる

可能性があるよ」
「なんでわかるの?」
「泥棒たちが忍び込んでいる」
「そんなの恰好ですぐわかるでしょ? 係の人が

いるじゃないですか」
「いいえ、そうじゃない。ここに来る泥棒は、

みんなめっちゃブランドの服着て綺麗な恰好を

してるから見分けがつかない。ロシアの大金持ちか、

と思うような恰好で来て、泥棒をするんだから」

「ほら、あそこのマダム、無防備でしょ? 

商品選ぶのに一生懸命で、バッグとかあんなところに

置いちゃってるでしょ。そしたら綺麗な恰好の泥棒が

近づいていって、バッグを普通に掴んで、肩にかけて、

そのままエスカレーターで優雅に出ていくよ」
「捕まらないの?」
「だって、綺麗な恰好をしたマダムがシャネルの

バッグ持っていてもおかしくないでしょ? 

うちの商品だったら、出る時、警報が鳴るけれど、

あのマダムのなんだから、警報はならないよね。

盗まれた方のマダムは、自分のバッグがないことに

気づいて慌てて探すんだけど、その時は後の祭り。

これが今の泥棒の主流。泥棒がみんなブランド着て、

お洒落になっているんだもの」


その店員さん、商品を物色しているマダムの所へ行き、
「バッグ、気を付けてくださいね」
と忠告をしはじめた。

 

 

カードが入っていたとはいえ、以前小銭入れを

落としただけでも、わたしはショックだった。

それがバッグごと盗られるなんてくやしくて

相当長い間落ち込むだろう。

でも、昨今の物騒でいやな事件を目にすると

「命あっての物種」とも思うようになった。

 

一番驚いたのは、在仏歴何十年かの辻氏が、

「パリジェンヌとか言ってるけど、女性誌に

登場するような、かっこいいマダムに会った

ことがない」

といった言葉。

 

あと日本人の重心の位置が、他のアジア人と

違うという話し。

さらに韓国人や中国人と違う日本人の歩き方って

どんなんだ?

 

 

 

 

 


 

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