苅田(かりた)という50代男がいた。
大企業の支店で、
営業事務課の課長をしていた。
苅田は部下に厳しく自分に甘かった。
また、
苅田は、
本社の常務の娘のところに婿養子に行ってたせいで、
イマの地位があることを、
古くからいる社員は知っていた。
そして苅田のプライバシーを知るものはみな心に「クタバレ」の四文字呟きしながら苅田と対応するんやった。
苅田は、
気が弱くて失敗ばかりする社員で、
その割に、
女性社員はもちろんのこと男性社員からも好かれている、
ホモクロの初恋、
白崎トモヤに常に腹を立てていた。
ひと言で「女々しさ」100%爆発オトコの白崎くんが気に入らなかった。
だから、
白崎くんにはいつも怒鳴りまくり、
気落ちしている白崎くんのところには、
女性社員や男性社員の慰めチョコやクッキーがデスクに山積みされるのが日課となっていた。
ある暑い日。
白崎くんが得意先との電話対応のミスに腹を立てた苅田は、
白崎くんを得意先の会社に謝りに行かせた。
が、
得意先はカンカン対応😡してたくせに、
お詫びする白崎くんを、
おフランスランチのもてなしをして、
帰した。
苅田は心にガチギレした🤬
自分が新入社員の時、
失敗してお詫びに行けば、
許してはくれたけど、
イワシの頭と白飯をご馳走してアンで白崎くんはおフランスランチなのか⁉️
それで、
苅田は白崎くんに、
「交通機関で会社に戻ることは禁じる❗️馬やロバに乗ることも認めない❗️歩いて帰ってこい❗️」とパワハラ対応をカマした。
白崎くんは照り付ける日差しの中、
汗まみれになって会社に戻ってきた。
そして苅田に、
「課長。ごめんなさい」と言ってふらついて、
倒れそうになったので、
苅田は思わず支えた。
その時、
白崎くんの、
石鹸と酸っぱい汗の混ざった匂いが鼻腔を刺激した。
苅田は白崎くんを見つめ、
「アモーレミオ(イタリア語で私の愛しい人の意)」と呟き、
白崎くんを抱えて医務室に行った。
これを目撃していた部署内の社員達はみんなキレて😡
「トモヤは渡さんぞ❗️オヤジ❗️」と、
それぞれ独りごちしてしまうんやった。
その夜、
妻とベッドを共にしていた苅田は心ここに在らずやったので、
妻は、
「今夜はどうしたのです⁉️いつもは野生馬のように激しいのに❗️」と責めた!
苅田は部屋を出て浴室に行き、
股間に冷水を浴びせて、
「トモヤ!トモヤ!」と涙ながらに心を燃やすんやった。
まさに、
浴場が欲情の場と化した。
その翌日。
苅田は白崎くんの仕事量を減らして、
ファミレスのただ券を与えたりしたので、
部署の全社員は苅田を呪った。
そんなとき、
本社から、
白崎くんを本社の総務部に移動させたいという社長直々の言葉があった。
納得いかない苅田は、
本社の社長に説明を求めた。
社長は、
「白崎トモヤくんは当社の未来や❗️頭の回転も早いし物覚えも一級。ええケツしとるし、お顔もかわいい。ナニよりも外国語が堪能だから将来は私とヨーロッパ勤務になる可能性もある」と言うので、
苅田は心に社長を呪った。
その夜から苅田はふさぎ込み、
そして遂に妻に、
離縁を申し出た。
妻は、
「あなたにはひとりの息子とひとりの娘に加えて絶世の美女の妻がありながら、いつも心はどこかに向かっているわ。あなたの好きな道を行きなさいな。けどあなた、キツネの穴に迷えば後戻りはできませんよ」と言った。
その翌日、
苅田は会社を辞めた。
その日、
関西の反社の黒幕である和服姿の老女であるお家様のところに、
「苅田というお家様の幼なじみだという男が面会に来ております」との報告があった。
お家様は、
「薔薇の間に通して茶を入れろよ、ワレ」と命令して、
自身も対応するために、
着替えをした。
和室でありながら、
畳やふすまや天井一面に薔薇の絵が散りばめられた薔薇の間で、
お家様と苅田は面会した。
苅田は今までのできごとをすべてお家様に話し、
「わたしに道をお教えください」と頭を下げた。
お家様は、
「男気ひとつのお前がそんなことになろうとは------。が、苅田よ。キツネの穴に迷えば後戻りはできんぞ!」と言うと、
苅田は、
「もう私がキツネの穴にいますことはあなたがご存知です」とうやうやしく返答した。
お家様は、
「浅間山にひとりの仙人のようなモノがおる。そこでお前の道は示されるだろう。それから苅田。いや、本名はこざき。離縁して仕事も失ったお前に私は青い夜を与えようぞ」と言って、
薔薇の間から出て行った。
苅田はお家様に指定された人里離れた一軒家にやってきた。
すると中から、
網シャツに網タイツの厚化粧のジジイがハイヒールを履いて出てきた。
そして苅田に、
「あたしの名は釜仙人よ❗️これからお前を一流の釜として教育するわ❗️」と言って、
乗馬用の鞭で苅田を叩いた!
苅田が悲鳴を上げると、
釜仙人は、
「ナニを苦しがるの⁉️喜べ❗️喜ぶのよ❗️ワタシのしもべ❗️」と叫んだ!
そして、
みっちりと、
釜仙人に釜道を教えてもらい、
苅田は婿養子時代の名を捨て、
本名のはこざきとして、
ドレスアップした。
そしてとある夜。
ロ○ータクラブとオトコ売春クラブの新オーナーが、
お家様より遣わされるという知らせが届き、
全関係者が見守る中、
ドレスアップしたはこざきが威厳をもって現れ、
「あたしの名はブルーライトはこざき❗️青い夜を支配する者❗️❗️これに聞け❗️❗️❗️」と激しく自己紹介したので、
全関係者はひれ伏した!
ここに、
借金返済を怠ったモノを体で返済させる場を支配する、
ブルーライトはこざきが生まれた❗️

