カッちゃんの大学時代のこと。
大好きな先輩である望月(もちづき)から、
「サイコーに美味いレストランに連れて行くからナニも食べずに来いよ」と言われたので、
カッちゃんはその日、
朝からナニも食べずに望月と駅前で待ち合わせした。
望月が連れて行くレストランは『オクルス』という名で、
ラテン語で「目」を意味する店名やった。
そして、
会員制で、
カッちゃんは望月がおごってくれると思って気持ちよくついて行ったが、
すべて割り勘と言われたので、
笑顔で頷いたカッちゃんやったけど心は震度7やった🤬
『オクルス』は、
とあるビルの最上階の奥まったところにあり、
わかりづらい場に店を構えている。
カッちゃんと望月が到着すると、
まずカッちゃんの会員登録5000円と贅沢コースの7000円で計1万2000円が飛んだ。
望月は贅沢コースの7000円だけで済んだ。
そして2人は座敷風の個室に通され、
店員達がうやうやしく頭を下げた。
2人が腰をおろすと、
小さなカップに入ったチャウダーが運ばれて来た。
カッちゃんがチャウダーを口にすると、
それは大感激なお味やった😋💯
しばらくすると、
照明が暗くなり、
部屋の壁一面に、
世界中の高級料理動画が映された。
カッちゃんはその高級さに驚き、
早く自分も食べたいと思った。
が、
いくら待っても動画上映が続き、
1時間が経過した。
照明が明るくなり、
店員がコーヒーを持ってきて、
「アフターコーヒーでございます」と言ってテーブルに置き、
部屋を後にした。
カッちゃんは怪訝そうに😨
「先輩。アフターコーヒーって食事の後に出るんでしょう?この場合アフターコーヒーじゃなくてビフォーコーヒーじゃないんですか?」と尋ねた。
望月は軽く笑い🤭
「ナニ言ってんだよ。アフターコーヒーだよ。ちゃんと食ったろう?」と言うので、
カッちゃんは不安な顔つきをして、
「先輩。いつ食べました?」と再び尋ねた。
望月はイラつき💢
「食ったろう⁉️あちこちご馳走様動画が映っていただろ⁉️」と言うので、
カッちゃんも負けずに大声で、
「先輩!あれは食ったじゃなくて見たじゃないんですか⁉️」と問い返すので、
望月は、
「お前わかってないな。視食したんだよ俺らは。目で見て心で味わったの!」と言い返した。
カッちゃんは戦慄して😱
「視食⁉️視食とかあるんですか⁉️俺、腹ペコなんですけど❗️」とムキになるので、
望月は、
「たまには胃を休ませて、目と心で飯を食わないといけないぜ」と諭した。
カッちゃんは視食が理解できなかった。
実質的に口に出来たのはチャウダーとコーヒーのみで後は視食などイミフやった。
そんなカッちゃんの心を読んだかのごとく望月は、
「それにお前、あのご馳走動画4Kだぜ」と言った。
カッちゃんは心に、
「知るか🤬そんなもん🤬🤬」と超ギレした❗️
そして満足そうに個室を出る望月と、
不満足100%に個室を出るカッちゃんに、
とある老人が個室から、
「キミ達、ご馳走するよ!最強5万円グルメコースだよ!」と誘うので、
望月は喜んで、
「ご馳走様です❗️」と嬉しそうに老人の個室に入った。
カッちゃんは覚悟して入った。
あんじょう、
壁一面に世界最強グルメコースが映し出された。
しかも終わるまで5時間もかかった。
カッちゃんは心に、
「これは視食というより死食や😭」と、
嘆いた!!
