アベケイこと阿部啓介。

阿部啓一郎の弟。

兄貴に愛想尽かして、

京都に行ってた男が帰還した。

これは阿部家による帰還リクエストが功を奏したカタチとなった。


啓介はJR駅そばのスタバに入った。

そこで注文をする際、

若い店員に、

「アイスコーヒーください。それからにいちゃんにぼくはぜんぜん金が無いって伝えてください」と言った。

アイスコーヒーは用意され、

啓介はそれを自分のテーブルに持って行った。

すぐに先程の店員は奥に行き、

スマホ📱を出して、

「バレてますよ俺のこと。会ったこともないのに。それから金が無いそうです」と電話した。


啓介はスタバから出て、

猛暑の中を何気ない表情で歩いた。

前方から歩行器のお爺さんが歩いてきた。

啓介は近寄り、

「にいちゃんにぼくはぜんぜん金が無いって伝えてください」と言って、

歩き去った。

啓介の姿が見えなくなると、

お爺さんは歩行器を放り投げ、

元気そうに携帯を出して、

「バレてるやないか⁉️会ったこともないのに。それから金は無いとよ」と電話した。


啓介はそのまま歩き、

電柱工事している男性のそばに来て、

「にいちゃんに伝えてください。ぼくはぜんぜん金が無いって」と言い、

歩き去った。

男性は啓介の姿が見えなくなると、

スマホ📱を取り出し、

「弟さんの画像はそっちから送ってるんだよね。まさか俺の画像を弟さんに送ったりしてねーだろうな⁉️どっちにしろバレたぜ!金無いって」と電話した。


啓介は公園に来て、

ベンチに腰掛けた。

そこに白い鳩が飛んで来た。

啓介はその鳩に、

「にいちゃん。無駄だよ。金ねーから」と言った。

鳩は飛び立った。


一方、

阿部家には、

啓一郎がいた。

イラついていた。

そこに白鳩が飛んで来たので、

腹部に隠していた小型録音機を取り出して、

啓介の言葉を聞いた。


そこにケイシロウがやって来た。

そして啓一郎に、

「アンだよ⁉️用事って⁉️」とぶっきらぼうに言った。

啓一郎は目に涙を溜めて、

「啓介が帰って来る途中で熱中症にかかって入院したんだ。それで五万ほど貸してくれねーか⁉️」と頼んだ。

ケイシロウは啓一郎の後頭部を掴んで、

そのまま壁に叩きつけた❗️(壁ドンならぬ壁ゴン😳)

ケイシロウはスマホをチェックして、

啓介の「30分後にキミのところに遊びにいきます」LINEメッセージを確認した。