シネマ大好き! -29ページ目

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02392
製作:2012年/日本/120分
監督:中村義洋
出演:濱田岳/倉科カナ/永山絢斗/波瑠


1980年代に団地で生まれたごく普通の少年・悟は、小学校の卒業とともに「団地から一歩も出ずに生きる」と決める。中学校には通わず、団地内のパトロールを日課に日々を過ごし、やがて団地内のケーキ屋に就職。同級生と婚約もして人生をそれなりに謳歌していたが、時代の変遷とともに多くの人が団地を去り、悟は1人取り残されていく・・・・。


主役が本作にハマり切っている濵田岳だったので、単純なコメディ映画かと思いきや、悟が団地から一歩も出られなくなった理由が判明してから俄然重い映画になって行く。そして、大山倍達に憧れ、自ら体を鍛え、団地をパトロールしてクラスメートを守ろうとする一連の行為の意味が分かってくる。そんな悟野想いとは裏腹に、クラスメートは次々と団地を出て行く。そうした中で、団地内で一生生きて行こうとする悟に優しく接する、倉科カナ演じる彼女の存在は清々しいが、その分、その後の成り行きにものすごい切なさを感じる作品。

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02384
製作:2012年/日本/106分
監督:山本透
出演:麻生久美子/大泉洋/三吉彩花/能年玲奈


若い頃はパンクバンドのギタリストで、17歳の時にハツキを産んだアキと、しっかり者の娘ハツキ。性格こそ対照的だが親友のように仲良しな親子関係を築いていた。そんなある日、2年前に2人の元を離れ、海外放浪の旅をしていた自由人ヤグが戻ってくる。そして久々の3人の生活が始まるが、思春期のハツキはなぜかその状況にいらだってしまう・・・・。


大泉洋にとっては、飾らない、自然体の演技でいけたような役どころだったが、地で行けたわりに、大泉洋のよさが伝わってこず、正直言って面白い作品とは言い難い。他の主要キャストも役柄は見事にはまっていた。にもかかわらず、面白くないのは脚本のせいだろうか? 型にはまった生き方を進める娘の担任に反発するアキだが、かといってハツキとの間にも考えの隔たりがあり、一番まともなのはハツキという感じなのでどうもしっくりこない作品。

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01282
製作:2003年/イギリス/93分
監督:マイケル・ウィンターボトム
出演:ティム・ロビンス/サマンサ・モートン


近未来社会。社会は砂漠と化した“外”の世界と、都市社会の“中”の世界とに分けられ、その行き来はパペルと呼ばれる通行証によって徹底的に管理されていた。そしてこの社会では、遺伝子が近似する者同士の生殖行為を禁止するCODE46という法律が施行されていた。そんな中、調査員のウィリアムはパペルの不正発行調査のため上海を訪れ、犯人とおぼしき女性と恋に落ちるが・・・・。


いかにも作り物のような近未来のセットではなく、上海の風景を上手く使い、スタイリッシュな近未来感を醸し出していたように思う。この近未来、現代からどのくらい先を想定しているか良く分からなかったが、そんな設定は本編とはさほど関係ないのかもしれない。そういう意味では退屈なSF映画だが、そもそもSF映画というより、“愛”をテーマにした男と女のドラマが主なのかもしれない。遺伝子をあれほどまでに徹底管理する理由がよく見えなかったが、視点としては興味深い作品である。

★★★★
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鑑賞No:01866
製作:2008年/日本/139分
監督:木村大作
出演:浅野忠信/香川照之/宮崎あおい/小澤征悦


明治40年、地図の測量手・柴崎芳太郎は突然、陸軍参謀本部から呼び出され、日本地図最後の空白地点・劔岳の初登頂を目指すよう言い渡される。日本のほとんどの山は陸地測量部によって初登頂されており、唯一登頂されずに残っていたのが劔岳だけだったためだった。柴崎は山の案内人・宇治長次郎や助手の生田信らと登頂に向けて準備に入るが、同じ頃、日本山岳会の会員も劔岳の初登頂を目指すべく計画していた・・・・。


新田次郎の同名小説の映画化。CGに頼らない、本物の自然を撮影したとの触れ込み通り、美しい自然の映像はなかなか良かった。その反面、映画PRの際に出演者が口々に言っていた雪山シーンの撮影の大変さ、危険さが思ったほど画面からは伝わってこなかったのが残念。特に最後の未踏峰といわれる劔岳の登頂がいかに困難であるかというところが今ひとつ映像的に納得がいかないところ。登頂準備まではじっくり時間をかけていたが、いざ登頂というところはあっさり描かれているのもその一因か?いずれにせよ、実話が基なので、登頂に賭けた男たちの情熱と執念には頭が下がる思いで、感動する。

★★★★
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鑑賞No:01864
製作:2009年/日本/120分
監督:三木聡
出演:麻生久美子/風間杜夫/加瀬亮/松坂慶子


出版社で編集長を務める沈丁花ハナメだったが、担当する女性誌の売り上げが伸びず休刊、会社を辞めて人生をやり直そうと思っていた矢先、母親が池に落ち入院し、それがきっかけで実の父親が沈丁花ノブロウという男であることを知る。早速手がかりの手紙を頼りにノブロウを訪ねると、そこは「電球商店」という寂れた怪しげな骨董屋だった・・・。


先の読めない展開にいつもワクワクドキドキさせられる三木聡作品だが、本作もテンポよい予測不可能な展開についついハマってしまう面白さ。麻生久美子演じる、ポジティブで前向き、しかしながら不幸続きの人生を送っているハナメがまさにハマリ役で、ふせえりや岩松了などのお馴染みのメンバーが三木聡テイストをより際立たせている。不思議ワールドが度を過ぎている部分もあるが、一種ギャグ・ファンタジーとして観るならばそれもありかも!?風間杜夫の怪しげな骨董屋オヤジの怪演も見もの。

★★+
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鑑賞No:01858
製作:2007年/アメリカ/115分
監督:デニス・デューガン
出演:アダム・サンドラー/ケヴィン・ジェームズ


消防士のチャックとラリーは親友同士だが、生活は正反対。チャックは、独身を満喫する生活を続けているが、ラリーは、妻を亡くし、子供達と、堅実に暮らしていた。しかし、ラリーは自分が死んだときの子供達のことが不安で、なんとか子供を年金の受取人にできないか模索していた。そんな時、パートナー法を知ったラリーは、ゲイに成りすましてチャックと結婚することを思いつく・・・。


ゲイものということで、どうしても感情移入できなかった作品。ゲイに成りすまして偽装結婚というのは日本では発想できない設定だが、それ以外はありきたりな内容で、観ていてちょっと退屈。アダム・サンドラーの作品はここ数年、何本か観ていますが、コメディ作品としてもアダム・サンドラーの良さがあまり出てこない、よく言えば真面目すぎて面白さに欠けていた。(もうちょっとバカやっても良かった?)

★★★★
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鑑賞No:01868
製作:2001年/日本/91分
監督:矢口史靖
出演:妻夫木聡/玉木宏/三浦哲郎/金子貴俊


部員は3年生・鈴木だけという廃部寸前の唯野男子高校水泳部。そんな水泳部の顧問に美人新任教師の佐久間先生が就任したことから一気に部員が増えることに。しかし佐久間先生の目的は男子のシンクロナイズドスイミング部を作ることだったため、結局部員は5人に減ってしまう。しかも佐久間先生が勝手に文化祭に参加することを申請したため・・・・。


出演者はさすがにみんな若いですね。妻夫木聡も若々しいし、玉木宏にいたっては最初わからなかったぐらい今のイメージとは違ったはじけぶりに驚き。男子のシンクロナイズドスイミングといわれると何かとっつきにくく感じていたが、この映画を観てその感情も吹っ飛んだ。本作の女子高生版「スウィングガール」と同じようなストーリーだが、「スウィング~」同様、ずぶの素人が練習を重ね、最後の見せ場での演技は圧巻。この監督作品は「ひみつの花園」以来注目しているが、全体的に軽タッチでコミカルな演出ながら最後は感動させてくれるところがうれしい。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:00911
製作:1999年/アメリカ/92分
監督:ジョン・ラセター
声の出演:トム・ハンクス/ティム・アレン


アンディにキャンプに連れて行ってもらえず、棚に置き去りにされたカウボーイ人形・ウッディは、ひょんなことからおもちゃ屋のアルに連れさらわれてしまう。ウッディの友人・バズたちはウッディの救出を図るべく、アルのおもちゃ屋に向うが、その頃ウッディは自分がプレミア人形であることを知って・・・・。


本格的フルCGアニメとして驚愕させられた前作から4年、映像的にさらなる進化を遂げて「2」が戻ってきた感じ。ストーリー的にも前作を上回る出来で、大人でも十分楽しめる内容になっている。当然おもちゃが主役なので視点もおもちゃなのだが、それが新鮮であり、おもちゃの扱いに対する考え(特に我が子たち)にそれなりの影響を与えるものになっていたように思える。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02395
製作:2012年/日本/146分
監督:山田洋次
出演:橋爪功/吉行和子/西村雅彦/夏川結衣


瀬戸内海の小さな島で生活している夫婦、平山周吉ととみこ。東京にやって来た彼らは、個人病院を開く長男・幸一、美容院を営む長女・滋子、舞台美術の仕事に携わる次男・昌次との再会を果たす。しかし、仕事を抱えて忙しい日々を送る彼らは両親の面倒を見られず、二人をホテルに宿泊させようとし・・・・。


個人的には、親側の視点からと、子供側の視点からの2通りの見方が同時にでき、いずれもうなずける点のあった作品。ありがちな日常を描いた内容で、特別事件が起こるわけでもないストーリー展開だが、かといってさほど退屈するわけでもない展開は秀逸。ただ、母親の死はやはり衝撃で、深い悲しみを誘う。やはり親孝行は、出来るときにやっておかないと後悔するな・・・と痛感した作品。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02397
製作:2013年/日本/127分
監督:佐藤祐市
出演:竹内結子/西島秀俊/大沢たかお/小出恵介


警視庁捜査一課の刑事・姫川玲子率いる姫川班の管轄で連続殺人事件が発生し、警察は合同特別捜査本部を設置する。やがて姫川のもとに「犯人は柳井健斗」という垂れ込み情報が入るものの、上層部から「柳井健斗には触れるな」という不可解な指示が下る。納得できない姫川は単独で捜査を進め、その過程で牧田という男と出会う・・・・。


最近の邦画の主流ともいうべき、TVドラマの劇場版。例によってTVドラマは見ない主義なので、姫川班がどんなチームなのか、またその他の人間関係など全く分からないまま観る羽目になったが、そのあたりの説明が初見の人には説明不足で十分には楽しめなかった。また内容自体も映画化する必要ある?という疑問の残る内容だった。ストーリーの中心は姫川を巡る菊田と牧田の三角関係が軸だが、上司と部下、ヤクザと警察官の色恋沙汰なので素直には見れないきらいがあった。特に、同じ匂いがするとはいえ、牧田が龍崎組の幹部と知ってから深い関係に陥るくだりは納得いかない。