★★★
鑑賞No:02364
製作:2012年/日本/126分
監督:本広克行
出演:織田裕二/深津絵里/ユースケ・サンタマリア/柳葉敏郎
湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生し、被害者が射殺体で発見される。犯行に使われていた拳銃は警察の押収品で、のちに警察官・久瀬の犯行と判明する。しかし、自分たちの進退が問われるのを恐れた警察上層部は、久瀬の身代わりを逮捕させ、事件の隠ぺいを図る・・・・。
「踊る大捜査線」もTVシリーズからの良さを継承していたのは2作目までだけで、3作目でちょっとおかしくなって、今回の作品ではもはや「踊る」らしさは失われていた感が否めなかった。完結編(FINAL)ということで有終の美を飾るべく、これまでのキャスト総出演だったけど、一人一人の個性は思ったより伝わってこなかった。ストーリーもこれまで同様、警察上層部のいやらしさを描くものではあったが、正義を取り違えた、観ていて不快感すら覚える今回のシナリオに、もはや「踊る~」は終わった!と感じざるを得なかった。これは興行成績にも如実に語られており、173億円を超えた2作目をピークに、3作目は73億円、そして本作は59.7億円と、他の邦画からすればまだまだ多い興収だが、「踊る~」的に見ると顕著に落ちている。そういう意味でも今回FINALとなったのはいい潮時だったかもしれない。