★★★
鑑賞No:01314
製作:2006年/日本/127分
監督:是枝裕和
主演:岡田准一/宮沢りえ/古田新太/香川照之
父の仇を討つため信州松本から江戸に出てきた青木宗左衛門は、おんぼろ長屋で実家からの仕送りだけが頼みの貧乏生活を送りつつ、憎き仇、金沢十兵衛の所在を探っていた。ところが、この宗左は剣の腕はからっきしで、その不甲斐なさは長屋の住人たちもあきれるほどだった。刀を差してはいても武芸にとんと疎い宗左は、近所の子どもたちを集めて寺子屋を開くが・・・。
「ALWAYS 三丁目の夕日」を観た後に観た映画のため、時代劇版ALWAYSの印象を持った。舞台は元禄時代の江戸。実在の人物である小野寺十内や寺坂吉右衛門が出ているが、いわずと知れた赤穂浪士である。物語はこの赤穂浪士討ち入り事件をダブらせながら、貧乏長屋に住むぺっぴり武士の青木宗左衛門による仇討ちと、彼を取り巻く長屋の人々とのふれあいを描く。個性ある出演者でユニークな長屋を演出しており、沈着そうで頼りない宗左と古田新太演じる軽妙な貞四郎のコンビは映画全体をほのぼのとさせている。