★★★
鑑賞No:02135
製作:2011年/日本/149分
監督:深川栄洋
出演:堀北真希/高良健吾/船越英一郎/戸田恵子
昭和55年。とある廃ビル内で質屋の店主が殺される事件が起こる。すぐに妻とその愛人に嫌疑がかかるが、10歳の息子の証言で母親のアリバイが認められる。一方、被害者が事件の直前に、西本文代という女の家を訪ねていたことが判明する。そして質屋殺しの決定的な証拠品も見つかるが、文代はガス中毒死してしまう・・・。
19年におよぶ男女の人生を描いているが、主人公の男女はほとんど絡むことはなく、また心のうちを吐露するシーンもなく、内面性が描かれていないのでどうしても観る側の想像や感じ方に左右される作品になっているよう。事件は次々と起こっていくが、解決しないまま時間が過ぎていき、最後に謎解きが行われるスタンダードな展開だが、どうも前半部は視聴者の想像に委ねる部分が多いゆえ、後半の真相との乖離に戸惑う部分はある。それにしても19年にもわたってあのような男女の関係があるものなのか?幼少期の異常な経験をした2人とは言え、なんか現実感がない設定には少し疑問を感じた。今回、いわゆる悪女を演じた堀北真希だが、女優として一皮剥けたのではないだろうか。