認証ありの論文ですので、抄録までしか読めません。

以下に貼ります。

 

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「経腟メッシュ(transvaginal mesh: TVM)手術の実施14年後に診断された腟肉芽腫の症例」

日本女性骨盤底医学会誌 2023 年 19 巻 1 号 p. 61-65

 

大阪急性期・総合医療センター 産科・婦人科 竹村 昌彦先生ほか

 

【はじめに】経腟メッシュ(transvaginal mesh: TVM)手術は、メッシュ関連合併症に注目が集まった結果、実施できなくなった国もあるのが現状だが、低侵襲かつ低再発率である特性からわが国では依然として重要な骨盤臓器脱治療法である。今回、TVM 術後14 年を経て発症した帯下増加を契機として診断された、腟内への肉芽腫形成を経験したので報告する。

【症例】76 歳女性。62 歳時に当科で腟式子宮全摘術とProlift 型TVM 手術(前後 一体型)を同時実施した。術後14 年目になって、帯下の増加と少量の性器出血を自覚して受診したところ、腟前壁中央に直径2cm の腫瘍形成を認めた。経腟的腫瘍摘出術をおこない、腫瘍と一体化したメッシュの部分切除を行って、腟壁を2 層に修復した。腫瘍はメッシュに関連して発生したと思われる肉芽腫であった。

【考察】わが国では、海外に比べてメッシュ関連合併症の頻度は低いが、術後10 年を超えても発生し得ることを啓発して、適切な診療と治療につなげることが重要である。

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経腟メッシュ手術は以前にも書いたように外国ではメッシュの露出が頻度高く発生して、集団訴訟にもなり実施できなくなった国もあります。

しかし、国内ではたぶん丁寧な手術が行われることにより、低侵襲(お腹を切らない、手術時間も短い)、再発も多くないことから特に婦人科の先生が行っていることが多いようです。

この症例は62歳で手術を受けて76歳で発症です。

やはり異物が入っているということはずっと心配は付いてきますね。