バンド活動で後悔していること | ロックンロール以外は全部嘘 ☆ブルボンズVoカトウタクミのブログ☆

バンド活動で後悔していること

長年バンドをやってきたうえで後悔していることが少しはあったりする

そのひとつがグリーンアルバムのリリースについて


当時我々はロッキングオン主催のカウントダウンジャパンフェスへの出場を賭けたオーディションを勝ち抜き100万円という多額の制作費をもらいグリーンアルバムをリリースした

アルバムリリースの話をもらう前の段階ですでにロッキングオンに不信感のあったオレは契約上必要最低限の曲数、5曲のみレコーディングし当時たくさんストックしていた残りの曲はSingle,Single,SingleやBULLBONE'S NEXTに回し余った資金はバンドの運営費に使った


人気曲だった「白線裁判」や「ロックンロール以外は全部嘘」の盤権をロッキングオンにくれてやるのがシャクに触ったのである


曲数を抑えれば資金も余るし、金をぼったくって本気のアルバムは自分達で作ろうとしていたんだよねw


今考えるとこれは良くなかった

たとえロッキングオンがどんなにクソみたいな企業だろうが、その時出来うる最高の楽曲を集めたフルアルバムを作るべきだった

アルバムを聴く人にはロッキングオンがクソだろうがなんだろうが関係ないのだから



2008〜2009年の頃のオレは間違いなく創作におけるひとつめのピークを迎えていた

今は意識的に意図的に作曲をしているが、当時は無意識的に作曲をしていた

なにも考えず出来たものをやる

それだけ

天才のやり方

そんなやり方でいくらでも名曲が生まれた

そんなのはいつまでも続かないけれど…



それでも作曲は充実していた
たかだか1年くらいの間に

ロックンロール以外は全部嘘
白線裁判
グリーン
アタマガオカシイ
ビールビールビール
ダンスダンスダンス
ウイスキーガール
夏が終わる
ロックンロールスター

などなど…

たくさんの名曲が出来た

しかしバカなオレたちはこれらの曲をすべてバラバラにリリースしてしまったのだ

なぜこれを全てひとつのアルバムに入れなかったのか

実を言うとハワイハワイハワイを作曲したのもこの頃だった

当時パンクバンドだったブルボンズにはふさわしくないと思いボツにして別のバンドでやっていたんだよね


これらが全て入ったアルバムを出すべきだった



そしてこの後悔は「二度とミュージシャンとしてブレた表現をするものか」という決意に変わった


「BULLBONE'S EXPRESS」のリリースの際にはジャケットのことでエイベックスの担当と大喧嘩をした

担当「ポルシェとか新幹線が写ってるのはまずい」
オレ「乗り物に肖像権なんてねえ!」
担当「社内でミーティングしたが上から許可がおりない」
オレ「その前におまえはポルシェとJRに電話したのか?」
担当「してないす…」
オレ「すぐすれ!」
担当「OKでした…」

レーベルはアーティストの表現を邪魔するためにあるのか?

最終的にダメだと言われても自主制作でリリースするつもりだったし裁判も厭わないつもりでいた

他人の影響で表現の質を変えるということを二度としないと誓ったから


その後は表現欲求のままに作りたいものを作りたいときに作っている



最近は客にあわせてバンドが曲を作っているような気がする

客におべっかを使ったような曲を作るバンドが増えた

まるで客の奴隷

情けない


ミュージシャンは音楽の奴隷であるべきだ

己の才能と向き合い誠実な表現をするべき

命は限られている

すべてのミュージシャンに後悔のない音楽人生を送ってほしい

認められなくてもWinだよ