今日の言葉 -181ページ目

経営12ヶ条 No.1534


******************************

1. 事業の目的、意義を明確にする
公明正大で大義名分のある高い目的を立てる。

2.具体的な目標を立てる
立てた目標は常に社員と共有する。

3. 強烈な願望を心に抱く
潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと。

4. 誰にも負けない努力をする
地味な仕事を一歩一歩堅実に、弛まぬ努力を続ける。

5. 売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える
入るを量って、出ずるを制する。利益を追うのではない。
利益は後からついてくる。

6. 値決めは経営
値決めはトップの仕事。
お客様も喜び、自分も儲かるポイントは一点である。

7. 経営は強い意志で決まる
経営には岩をもうがつ強い意志が必要。

8. 燃える闘魂
経営にはいかなる格闘技にもまさる激しい闘争心が必要。

9. 勇気をもって事に当たる
卑怯な振る舞いがあってはならない。

10. 常に創造的な仕事をする
今日よりは明日、明日よりは明後日と、
常に改良改善を絶え間なく続ける。創意工夫を重ねる。

11. 思いやりの心で誠実に
商いには相手がある。相手を含めて、ハッピーであること。
皆が喜ぶこと。

12. 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で


稲盛 和夫

******************************

京セラ、KDDI、JALと名だたる企業を率いてきた稲盛氏が

まとめられたら経営関する12ヶ条です。

会社や組織を率いているリーダーの方にはもちろんのこと、

私たち一人びとりが自分自身の人生の経営者ですから、

誰にとっても当てはまるかのではないかと思うのです。

例えば一番目は、

「人生の目的、意義を明確にする。

公明正大で大義名分のある高い目的を立てる。」

とすれば、二番目の「具体的な目標」はそのまま当てはまるでしょう。

そのほか「願望」「努力」「闘魂」なども誰にでも必要なもの。


五番目の「売上」のところは「収入」と置き換える。

収入以上の背伸びをした支出をしないこと。

「勇気」「誠実」「明るさ」、これらも人生において大切なもの。

詰まるところ、経営も人生も人が為すことであり、

また人に対して行うことだから、共通性があるのですね。


稲盛氏の哲学にもっと触れたい方はこちらからどうぞ。

謙虚さ No.1533


******************************

皆さんは

「私はお母さんから生まれた」と思いますか?

それとも

「お母さんが私を生んだ」と思いますか?


最近は「お母さんが私を生んだ」と

思う人が多いかもしれませんが、

戦前の多くの日本人は

「私がお母さんから生まれた」という考え方を持ち、

そういう謙虚さや情理を大事にするのが

「日本人らしさ」でした。



栗永 照彦(元特攻隊員)

******************************

自分の意志として生まれたのではなく、

結果として自分が生まれてきたと考えることは

他責の源泉になるともいえるでしょう。


そうではなくて、自分がこの世に生まれ出るために

「産んでいただいた」と考えるからこそ、

自己責任や当事者意識が育ってくる。

自分で選んだことだからこそ、

その環境を作ってくれた両親に

感謝への気持ちと、謙虚さが生まれる。

それが「孝」に繋がっていくのです。

友人 No.1532


******************************

君がもし、友人を探そうとして出かけたとしても、

ほとんど友人を見つけることはできない。

しかし君がもし、友人になろうとして出かければ、

友人はどこにでもいる。


ジグ・ジグラー

******************************

欲しいものを求めて歩くのではなく、

欲しいものを与えられる存在になる。

そうすることで、結果として

自分が欲しいものを手に入れることが出来る。


かといって親切の押し売りではいけませんが。

同様の言葉は、論語でも、聖書の中でも見つけられることが出来ます。

良い友人でいるための心掛けの一つを

彼の言葉からさらにご紹介します。

『心では感謝しているのに、それを態度で示そうとしないのは、

プレゼントを包んだのに渡さないのと同じことだ。』


思っている感謝は伝えないと伝わらないということ。

「これくらいは言わなくてもいいか」ではなく、

「こんなことでも伝えてみよう」という行動力が

あなたの人生を変えるのです。

意味づけ No.1530


******************************

あったことはあったで、

それ以上でもそれ以下でもない。


前田 慶次郎

******************************

高校生の時にこの言葉に出会い、

そのときは正直意味が分からなかったのですが、

今となれば深い言葉だなと理解できるようになりました。


現実に起こることは、それ自体が無色透明で、

原因と結果の法則に従っただけ。

それを良いこととと捉えるか、

悪いこととと捉えるかは自分次第。


自分にとって都合が悪いことが起きたときに、

「なんでこんな事が起きるのか」と嘆くのか、

「この事実は自分の足りないところを気付かせてくれた。

成長させてくれるかもしれない」

肯定的な問いを発することが出来るかは

自分の姿勢次第ということ。


「それ以上でも、それ以下でもない」ということに

気付けることは素晴らしいことなのだと思います。

自分にとって必要なことしか起きませんしね。

幸せの秘訣 No.1529


******************************

その1
まずは、自分はもう既に幸せであることに気付く

その2
落ち込んだときは背筋を伸ばし、
腰骨を立て、大きく深呼吸して笑う

その3
幸せを感じる自分の基準を簡単にして、
不幸を感じる基準を厳しくする

その4
いいことだけに意識を集中させる

その5
どんなことにも感謝できるようになると、
たちまち幸せ度は上がっていく

その6
肯定的な質問をする

その7
脳というコンピュータにポジティブなプログラムを入れる

その8
人間には、痛みや苦しみを避けようとし、
快楽は何度も味わっていたいという行動欲求がある。
これを利用して「なりたい自分になる」

その9
人生に失敗などないことに気付く。失敗ではなく、
うまくいかなかったという貴重な経験

その10
過去は変えられないが、過去に起きたことを
自分なりに意味づけすることはできる


牧 まきお

******************************

幸せか不幸せかは、人がしてくれることではなく、

自分が物事にどんな姿勢で当たるのかによるのだ、ということ。

例えば、その3の不幸せの基準を厳しくするとは、

嫌なことがあったとしても、一回で不幸だと思わずに、

「これが10回起きたら、自分は不幸なのかもしれない」と

基準を設定するようなことだそうです。


また、その6の肯定的な質問とは、

「今日は何を学んだかな?」
「今日は誰の役に立ったかな?」
「今日を楽しんだかな?」

を一日の終わりに自分で自分に問いかけること。

このとき大事なのは、答えを探さないこと。

肯定的な質問を投げかけると、脳が勝手に探してくれ、

ある時ふと答えが見つかってきます。


その7では、後天的な脳内プログラムのほとんどは

言葉によって作られるから、良い言葉を自ら使うことが大事。


それを発展させたその8。

例えば、早起きが苦手だったら、

早起きしたら「やった〜!気持ちいい」と口にしてみる。

遅く起きたら「しまった、気持ち悪い」と言い脳にインプットする。


実際の感情とは別にして口に出してみる。

すべて心のままに感じて行動していてはいけないのです。

なりたい自分を意識すること。

思い遣り No.1528


******************************

自分にとって大切なことは、

他人が自分のことをどう考えているかということではなく、

自分が彼らのことをどう考えているかということだ。


ブリヤン

******************************


これも何度もご紹介したいお話で、3回目の登場です。

『小学生のとき、少し足し算、引き算の計算や、

会話のテンポが少し遅いA君がいた。

でも、絵が上手な子だった。

彼は、よく空の絵を描いた。

抜けるような色遣いには、子供心に驚嘆した。


担任のN先生は算数の時間、解けないと分かっているのに

答えをその子に聞く。

冷や汗をかきながら、指を使って、

「ええと・ええと」

と答えを出そうとする姿を周りの子供は笑う。

N先生は答えが出るまで、しつこく何度も言わせた。

私はN先生が大嫌いだった。


クラスもいつしか代わり、私たちが小学6年生になる前、

N先生は違う学校へ転任することになったので、

全校集会で先生のお別れ会をやることになった。

生徒代表でお別れの言葉を言う人が必要になった。

先生に一番世話をやかせたのだから、A君が言え、

と言い出したお馬鹿さんがいた。

お別れ会で一人立たされて、どもる姿を期待したのだ。

私は、A君の言葉を忘れない。


「ぼくを、普通の子と一緒に勉強させてくれて、

ありがとうございました」

A君の感謝の言葉は10分以上にも及ぶ。

水彩絵の具の色の使い方を教えてくれたこと。

放課後つきっきりでそろばんを勉強させてくれたこと。


その間、おしゃべりをする子供はいませんでした。

N先生がぶるぶる震えながら、嗚咽をくいしばる声が、

体育館に響いただけでした。』


これも昨日お話と同様、

信じて愛情をかけ続けた結果なのだと思います。

それぞれの人が、それぞれに一所懸命。

見返りを期待しない愛情が大事ですね。

すでに今の自分は誰かの愛情のおかげで今があるのですから。

恩送りです。

意味 No.1527


******************************

理想をそのまま語ると、

私にとっての生きる意味は、

私たちのような存在でも生きる意味があるのだから、

どんな人にも生きる意味があるということです。


なぜ、私に生きる意味があるのかというと、

黙ったままの人生でも

人は希望をもって生きられるということを

証明できたからです。


なかなか信じてもらえないかもしれませんが、

私は希望をなくしたことはありません。

小さいころからずっとお母さんに、

たくさん愛情を注いでもらいましたから、

私はとても幸せです。


溝呂木 梨穂

******************************

梨穂さんは生後1か月で最重度の脳障がい児となってしまいました。

体の自由を奪われたばかりか、言葉を発することさえできない。

体はベッドの上で管を巻き付かれての生活。


そんな状態でも母親の眞理さんは

娘の梨穂さんにも必ず言葉があると信じて支え続け、

19歳5ヶ月のときに、梨穂さんが独自に開発されたスイッチを通して

パソコンの画面に映し出していった言葉の一部が今朝ご紹介の言葉です。

梨穂さんが反応や表現が出来ないからと、

コミュニケーションを止めてしまったら、

これほどの溢れる言葉が

いきなり紡ぎ出されることは無かったでしょう。


言葉や反応がないからといって、

相手が何も考えていないということはない。

何も感じていないということはないのですね。

19年という歳月はものすごい忍耐が必要です。


反応できて、言葉を持つことができる人は、

なおさら反応することをおざなりにしてはいけないのだと

気付かされます。


どんな人にも生きる意味があるのですね。



致知2016年11月号からの紹介でした。

認める No.1526


******************************

認めるとは、

「言葉を忍ぶ」こと

******************************

「認」とは字源的には、

じわじわと対象の特色を心に印象づけること、

という意味がありますが、部首とつくりを見てみると、

「言葉を忍ぶ」と読める。


相手を認めるとは、あまり口を挟まずその人を信じて

じっと見守ってあげることなのかもしれません。

その上で、成功も失敗も体験させてみる。

頭で分かったつもりにならないようにさせるためにも。


ちなみに、

文章を書く、支度や準備をする、治めるといった意味の

「したためる」も「認める」と書きます。


認(みと)める側は、そっとプランBを認(したた)めておき、

いざという時には最終的にフォロー出来るようにしておく。

そんな認め方も素敵ですね。

丁寧に No.1525


******************************

日本には、敬語というとても美しい言葉があります。

なるべく意識して使うようにすると、

言葉が喜んで、味方をしてくれます。

丁寧な言葉を投げかけると、自分も丁寧な言葉に囲まれていき、

人間関係もスムーズに流れていきます。


私たち人間だけが、特別の存在ではありません。

無機物だと思われている物には、全部魂が入っていて、

その魂がすべて味方になってくれると、人生がどんどん違ってきます。

すべてを丁寧に扱っていくことを積み重ねていったら、

これからどんな人生が来るか、ワクワクしませんか。


小林 正観

******************************

正観先生の解説を続けます。

『私たちは、人間以外は言語を発しないので、

コミュニケーションがとれていないと思っていますが、

組成構造物質は全部一緒で、意識が入っています。

目の前にいる鉱物、植物、動物すべてを大事にしていると、

すべてが味方になってくれます。

道具を使っているならば、

その道具一つひとつから喜ばれるように、

できる限り丁寧に親切に扱って初めて、

大事にしていることになります。


台所で、出刃包丁を使っているときに、

手が滑って落としてしまうことがあります。

刃のほうが重いので、普通なら足の先にズブッと刺さってしまうはず。

ところが、この出刃包丁は、

いつもいつも「あなたのおかげで力を入れずに楽に切れます。

あなたがよく切れてくださってありがとう」と

お礼を言われていたとする。


落ちるにあたって、この人を傷つけるわけにはいかないと、

なぜか柄のほうが先に落ちて、足を怪我しないことがあります。


目の前に人がいるなら、その人を大事にして、

敬語や温かい言葉を投げかけていくと、

人間関係も変わっていくようです。』


投げかけたものが返ってくる。

良い言葉を使っていれば良い言葉が返ってくる。

悪い言葉を使っていれば悪い言葉が返ってくる。

ネットの炎上などもその一例でしょう。

悪い言葉は相手に対して言っているようで、

実はその結果は全部自分に返ってきます。

自分が蒔いた種は自分だけで収穫するのです。


宇宙の始まりから考えれば、人も物も同じ根源にたどり着きます。

たまたま私たちは今人間になったのであって、

もしかしたら、物に生まれたかもしれなかったのです。

そう考えれば、人のみならず、

物にも優しい言葉を投げかける意味が

そっと理解できるのではないでしょうか。

聖なるもの No.1524


******************************

30年くらい前のお話。

ソニーの当時最新鋭の機器を備えた厚木工場。

世界中からも見学者が来るほどでしたが、

トイレの落書きが消えずに困っていた。

社長からの命令でも、工場長からの命令でも一向になくならない。

そのうちには『落書きをするな』という落書きまで出てくる。

しかし、しばらくして工場から落書きがなくなったという。

その理由が

「落書きをしないでください。

ここは私の神聖な職場です。」

という掲示。

******************************

実はパートで来てもらっているトイレ掃除のおばさんが、

蒲鉾の板二、三枚に書いてトイレに貼ったら、

それ以降ピタっとなくなったのだそうです。


これはソニー創業者の井深大さんのお話です。

井深さんは、

「この件に関しては、社長も、工場長も

リーダシップを取れなかった。

パートのおばさんに負けました。」

と素直に語られています。

さらにはこの一件から井深さんは

リーダシップの本質を悟られたそうです。

致知出版社「一流たちの金言」からのご紹介でした。


例えば、近年特に綺麗になった高速道路のトイレ。

掃除員の方は、便器に手を突っ込んでまで丁寧に磨かれています。

その働く姿勢はまさにプロ。

誇りを持つからこそ、自分の仕事の成果に責任を持つのですね。