備後落合から新見行きの普通列車に乗っています。
先ほどまで乗っていた木次線の列車本数が1日3本(おろち号含まず)。
この芸備線も1日3本。
まともに両線が接続しているのは1日1本(1回)だけ!
私はその唯一の、細い糸を通すような乗り継ぎで移動を行っています。(旅の計画段階で、このルートを発見した時はガッツポーズしました、会社の机の上で。)
木次線での遅れは、その後の運転手さんのプッシュと乗り継ぎ時間短縮で10分強くらいになっていました。それでも新見からの特急やくもには間に合わない・・・。
列車は相変わらず秘境を淡々と、暗ーい感じで走っています。乗客は私以外に4名ほどいて一応生活感を感じ取る事は出来ます。(でも1日3本でこれでは大赤字だね。)
なかなか視界が開けません。谷間を走っているようで片側が川、片側が断崖絶壁を進んでいます。ときおりカーブが急でもないのに制限25キロ(雨天は15キロ)の地点がいくつかありました。
落石対策と思われます。
えー、
とてもこわいです。
やがて山間を抜けたのか、視界が開け山々の紅葉が遠望出来るようになりました。
比較的大きな町、東城駅に到着。
2名降りて、数名が乗り込んできました。
驚いたのが学生が2人乗り込んできた事。時刻は14:45。今日は日曜日で制服着てお出かけのようだが、帰りも鉄道を利用するのであろうか。
再び林間を抜ける際、落ち葉が巻き上がっていました。2時間ぶりに列車が掃除しているようで。
やがて伯備線が寄り添ってきました。久々に見た架線柱が秘境の旅に終わりを告げる証のようです。
・・・と思ったら、また山奥に入っていきます。伯備線も山岳路線である事に変わりはないみたい。
↓布原駅。1両分しかホームが無いため芸備線の列車しか止まりません。
定刻より7、8分遅れ、新見駅に到着しました。
遅れの事情説明と特急券再手配のため、急いで改札に向かいます。
改札の人は木次線の遅れを把握しており、私に向かってこう言いました。
「特急やくもが7分ほど遅れており、もうすぐ新見に到着します。それに乗ってください。」
へ?
そうなの?
何だかだまされたような感じで地下道をくぐってホームに出たと同時にやくもが入線してきました。
おおっ、繋がった!
指定席に座った途端眠気が襲ってきました。初の伯備線だというのに何も記憶にございません。
岡山駅到着直前に遅れは5分ほどになっていました。
車内放送で遅れた分、のぞみが多少待ってくれるとアナウンスが。
あらら、予定通り帰れるのですね。
でも私、新見到着前にエクスプレス予約でのぞみ乗車時間を変更していました。
この際だから岡山駅をちょっと見てから帰ろうという事にしました。
そして!
最後の最後のお楽しみ。新幹線のぞみは700系グリーン車です!
足を長ーーく伸ばして、リクライニングをずーーっと下げて、のーーんびり東京に戻りました。
長かったようで短かった山陰1人旅を振り返り、改めて鉄旅は素晴らしいし、やめられないなぁと思いました。
おしまい!