まさかまさかの、突然の施設生活に…  

戸惑いを隠さず、母は毎日のように電話してくるようになった。



ここは小規模多機能センターと言って、在宅看護をメインにしている施設。

在宅をメインにしているから、通いの人が多い。

だいたいは、ディサービスか、ショートステイの人がほとんどだ。

オマケに少し認知症の症状が出ている人も多く、

母は合わない会話を入居者とすることにストレスがあるようで、

事務所の電話を借りて愚痴られる。


但し、介護スタッフの方は母に気を遣って下さって…

夜寝る前の時間にクラッシックのCDをかけて下さったり、母のいろいろな話を聞いて下さったりしていたようだ。


朝昼晩のタイムスケジュールは守らなくてはいけないが、

薬も母の場合、自分で管理して飲むことを許されたし、サプリメントなんかも自由に飲めた。


母は、また薬&サプリメントが大好きで、

常用している薬以外も、

少し風邪かなと思ったら葛根湯、

風邪を引いたらルル、

お腹を壊したらビオフェルミン、

その他も膀胱炎気味になったらボーコレンと、

様々な薬を飲んでいた。


なので、「ビオフェルミン持ってきて」とか、

「硬いのはお尻が痛いから今度来る時持ってきて」とトイレットペーパーも届けたりもした。


サプリメントもコラーゲンやら、

ブルーベリーやら、にんにく卵黄みたいなのや、

キューピーゴールドαみたいなのも、飲んでいたっけ。


面白いもので少し慣れてくると、先の不安を口にするようになった。


また、日々足の感覚の麻痺が酷くなり、車椅子から立つことも2人がかりに。

腰の痛みも日々増している気がすると言うので、整形外科に行こうかなとも言うのだが…



考えなければならないことも多かったが、とりあえず介護区分変更の為、市役所の方に明朝来てもらうことになっていた。


市役所の人が帰ったら整形外科に行くと決め、介護タクシーを予約。

まさか、その後、あんなことが起きるなんて。


それは長い長い一日の始まり、つまり私にとっても母にとっても、予想外のアクシデントに見舞われることになる。