93 『君の名前で僕を呼んで』  2008 米・ブラジル・伊・仏

 

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『君の名前で僕を呼んで』を観る。邦画の青春映画は安っぽくなってしまうのに、なぜ洋画の青春映画はこうも清々しくなるのだろうか。その清々しさの中に誰もが経験したであろう甘酸っぱさと苦さをしっかりと詰め込む。甘過ぎず苦過ぎず。ストーリーはトゲトゲを見事に優しさで包むムラムラ全盛、男も女も見境なし!って感じだが、そこにティーン独特のマイノリティがぶっこまれてくる。こんなのを作っちゃう監督はまだあの世界にいるのかしら。音楽がとてもいいのもさることながら、北イタリアの自然がとても美しい。全て許されてしまう感じが見事。みんな常に海パンなんだけど、リゾート地でのバカンスってこんな感じなのかしら。

 

《解説》

1980年代のイタリアを舞台に、17歳と24歳の青年が織りなすひと夏の情熱的な恋の行方を、美しい風景とともに描いたラブストーリー。アンドレ・アシマンの同名小説を原作に「日の名残り」「眺めのいい部屋」の名匠ジェームズ・アイボリーが脚本を執筆、「胸騒ぎのシチリア」などで知られるルカ・グァダニーノ監督がメガホンをとった。第90回アカデミー賞で作品賞ほか4部門にノミネートされ、アイボリーが脚色賞を受賞した。「インターステラー」「レディ・バード」のティモシー・シャラメと「コードネーム U.N.C.L.E.」「ソーシャル・ネットワーク」のアーミー・ハマーが主人公カップル役で共演。83年、夏。家族に連れられて北イタリアの避暑地にやって来た17歳のエリオは、大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会う。一緒に泳いだり、自転車で街を散策したり、本を読んだり音楽を聴いたりして過ごすうちに、エリオはオリヴァーに特別な思いを抱くようになっていく。ふたりはやがて激しい恋に落ちるが、夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づいてきて……。

 

監督:ルカ・グァダニーノ
脚本:ジェームズ・アイヴォリー
原作:アンドレ・アシマン  『Call Me by Your Name』
製作:ルカ・グァダニーノ
    エミリー・ジョルジュ
    ジェームズ・アイヴォリー
    マルコ・モラビート
    ピーター・スピアーズ
    ハワード・ローゼンマン
    ホドリゴ・テイシェイラ
出演者:ティモシー・シャラメ
      アーミー・ハマー
      マイケル・スタールバーグ
音楽:スフィアン・スティーヴンス
撮影:サヨムプー・ムックディプローム
編集:ヴァルテル・ファサーノ

 

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