厨房設計/繁盛店づくりの厨房計画を理解する/立ち飲み和食居酒屋-1
業態特性とイメージコンセプトの確立
近年の傾向として立ち飲み居酒屋は、種々の業種スタイルの業態が街のあちこちに続々と開店していることが現実である。
いまや低価格、高付加価値を訴求するスタイルとしては、今後も定着する業態として認知されるものになることは確かであることを忘れてはならない。
これまでは、男性客が軽く立ち寄り酒とつまみを楽しむ店として狭い客層に対して利用されていたものの、店の雰囲気や内装イメージも明るく、男性客だけでなくOL、幅広い客層に受け入れられる店になっている。
立ち飲み居酒屋の特徴としは、店の大きさに関わらず、1階に位置していることが必須条件であり、店へのアプローチしやすいことが最大の銃客のポイントであろう。
また店内の雰囲気が少し客から見えることも、イメージとして悪くなければ、集客力を高めるチャンスにもつながるだろうし、立ち飲みというこれまでのある一定の客層に受け入れられていた店を幅広い客層に利用してもらう成立要素を高める一つである。
複数店を展開している認知がある立ち飲み居酒屋であれば、2階、地下という立地でも、客を集客できるが、さほど認知もなく固定客がいない店が単独で店全体が見えない立地に出すことはビジネスとしての成立を低下させてしまうものになることを理解しておかなければならない。
立ち飲み居酒屋としての企画では、全ての料理価格が200円以下の設定で計画することや低価格であるからといっても素材や料理にもこだわりを持っている。
全て低価格であるからといっても、全て規格品の冷凍品を主軸に構成したのでは幅広い客を集客することはできないことを理解しておかなければならない。
生活者のライフスタイルやニーズは、種々の業態の利用方法を用途に応じて使い分けるという食を楽しむ方法を知っていることであり、いまや基本的に料理が美味しければ、業態のスタイルに関わらず客を集客することができる時代である。