やっと書ける!遅くなりました。







とは言えもう既に素晴らしい感想を皆さん挙げられておりますので私なんぞの出番は無いかなとも思いますが…。














参院選を控え、とにかく「今」観るべき映画である、という非常に旬でナマモノ的な作品であると全く同時に、正義というものを貫くことの困難さを描いた、かなり普遍的な作品であると思います。つまり二重の意味で傑作です。





以下、なるべくネタバレを踏まずにふわっと感想。原作未読です。







とにかく小難しいことは考えたくないという方、大丈夫です観てください珠玉の演技合戦が見られます。



松坂桃李、シム・ウンギョン両者の凄まじさは言うに及ばず、田中哲司氏の不気味さたるや。心理的ホラーが好きな人必見ですね最高に最強、本当に本当に素晴らしい。ビタブラの彼とは別人すぎる…。




そうそう、『Q10』の平太のママ、西田尚美さんもご出演。本当に良かった…押さえた演技が胸に迫りました。




他、全ての役者が全ての役において完璧を通り越してあの世界観を構築していました。各役者の演技を観るだけでも1800円の価値あり。



そして何より物語そのものが、今の日本で公開するなんて考えられない内容。最初に貼らせていただきました『ちょっと長い感想』に詳しく書かれていますが、現政権(現政権ですよ?)にまつわる様々な未解決案件、すなわちモリカケ問題やそれにまつわる官僚の自死、伊藤詩織さんレイプ事件とその容疑者の逮捕執行停止などなど…。




今実際に、政権批判をするアナウンサーが次々とテレビから消え、またはそのような番組がいきなりの番組改編で終了させられている今の業界の現状をご存じでしょうか。




民主主義国家とは思えませんが、そのためこの映画製作協力を断ってきた会社も複数あったとプロデューサーが語っています。よくぞ公開にこぎつけた。






現政権にまつわる諸々の疑惑。それらをただスキャンダラスに描くのではなく、極めて冷徹で俯瞰的視点とそれを追う新聞記者(ウンギョン)のひたむきなまなざしが見事なバランスで成り立ち、ただただ映画として一級品。




そう、品がある。描き方に。しかし同時に現政権へのマグマのように熱く鋭い批判精神が根底にあって。でも決してそれをわめき散らすのではなく、地道に地道に、丁寧に積み上げていく。




印象的なシーンに満ちており印象的なセリフもあり。その底に低く流れるこの国の持つ不気味さは、観てて肌がざわめきました。限りなくノンフィクションに近い内容をフィクションの仮面をつけて製作したその勇気、手腕に拍手。





ラストシーンの松坂桃李、シム・ウンギョン両者のまなざしが素晴らしく息を継げなかった。ラストシーンの向こう側に待つものは、希望なのか絶望なのか。多くの方が書いておられましたが、それは正に観客ひとりひとりに投げかけられている命題に他ならない。




主演のお二人はじめ演者の皆様、そして監督スタッフ皆様に、こんな素晴らしい映画をありがとうと言いたい。言いたいけれど、こんな映画が作られなければならない日本の現状が、どれほど末期的かと思うと複雑だ。












とにかく凄い作品でした。ぜひぜひ劇場でご覧下さい。